駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第2部第2試合・フェザー級4回戦/○田中良幸[金沢](2R2分11秒TKO)植田俊幸[井岡]●

田中はこの日がデビュー戦、植田は未勝利で1敗1分。植田は過去2戦とも今年度のSバンタム級西日本新人王・木村友紀[明石]との対戦だった。
1R。植田はジリジリとプレッシャーをかけてゆくが、手数が少なくヒットも1発程度で、採点上の“アグレッシブ”要素を満たす攻勢とは言い難い。一方の田中は足を使いつつ、やや粗いが連打を打ち込み、アッパーなどをヒットさせて優勢を確保する。
2R。植田は猛烈かつ乱暴なラッシュで攻め立てるが長続きせず、やがて田中が逆に植田をロープに詰めて猛攻を仕掛ける反転攻勢へ。田中はハンドスピードやキレは平凡ながら、ワン・ツー、フック、アッパーと多彩な攻めで植田を圧倒、勢いに任せてスリップと判定されてもおかしくないフラッシュダウンを奪った後、更にラッシュを仕掛けてTKOを勝ち取った。
田中はパワー・体力の豊富な相手にも怯まず立ち向かい、ラッシュを浴びせてTKO勝利。全体的な動きはまだ平凡ながら、技術を洗練させていけば大きく伸びそうな予兆も感じさせる選手。更なる精進を望む。
植田はパンチの精度とガード・ブロックの反応が甘過ぎる。パワー、パンチ力に恵まれていても手数とヒット数が伴わなければどうにもならない。