駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第2部第5試合・バンタム級4回戦/○冨田聖登[ウォズ](判定3−0)東昭蔵[正拳]●

両者戦績は冨田1勝(0KO)2敗、東1勝(0KO)1敗。5試合目にして初めて勝った経験のある選手が出て来た(笑)。冨田は8/13の敗戦以来、東は4/9に初勝利を挙げて以来の試合。
1R。冨田はヒット&アウェイで東の動きの隙を突き、ジャブ、ストレート、左ボディなどでヒット数先行。一方の東はラウンド後半から圧力増して手数攻めするが、精度に欠けて空転。膠着気味の展開となり、ジャッジ的なアピールには今一つ。
2R。東はノンストップで猛烈な手数攻め。乱雑でヒットにはなかなか繋がらないが、強引に主導権は確保。リズムを崩した冨田が焦って出て来た所へカウンターでワン・ツーを有効打するなど見せ場も作って優勢。
3R。冨田は前ラウンドの反省か、距離を取ってのアウトボクシング。牽制を兼ねたジャブに加えてカウンターの左や右ショートアッパーで有効打を奪う。東は手数を出すも大半は空振りで印象が悪い。
4R。冨田主導のペースを乱そうと東が圧力をかけていくが、肝心の手数が伴わない。苦し紛れに放ったパンチがいくらか当たったのみに終わる。対する冨田は技術を伴った細かいパンチでヒットを奪い対抗。だが守勢気味の展開もあってジャッジ的には微妙か。
公式判定は新井40-37、原田39-37、半田39-38の3−0で冨田。駒木の採点は「A」39-37「B」39-38で冨田優勢。
冨田は4回戦中位級の地力。それなりのテクニックで東の乱暴な攻勢を捌き、的確な反撃で小差ポイントアウトを果たした。2Rを除く3つのラウンドで主導権を握れたのが大きかった。
東はアグレッシブに攻めたが、狙い撃つ意志が感じられないパンチに終始。ディフェンスも拙く、このままでは今後も苦戦を強いられそう。