駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第1部第4試合・フェザー級6回戦/○小路尚也[Gツダ](4R0分11秒負傷判定3−0)濱田英一[大阪帝拳]●

両者戦績は小路6勝(2KO)4敗1分、濱田3勝(1KO)7敗2分。小路は昨年12月、今年の6月と東京遠征に出て1勝1敗。既に6勝だが、5勝が4回戦でのものなので、A級昇格にはあと1勝が必要。濱田は昨年12月、5月と6回戦で2戦しているが勝ち星に恵まれていない。
1R。打撃戦模様だが、互いに距離が噛み合わず不発気味。印象的なパンチの無い山場の無い展開だったが、小路が右ボディにダブルを打ち込むヒットや、手数の差で小差有利を確保。
2R。クロスレンジで乱打戦。濱田はボディワークに乏しい動きで打ち終わりを狙われ、フックを被弾するなど苦戦を強いられる。攻撃もメリハリに欠けている印象。小路は先手、先手で攻めて主導権を手放さず、このラウンドもポイントを確保。
3R。濱田はガードを固定したまま棒立ちになるシーンが目立って仕方ない。小路の右フックに全く反応出来ず、被弾に被弾を重ねてしまう。反撃も場当たり的で決まらず、劣勢挽回の術も無い。ただ確実に優位に立っている小路も決め手に欠ける攻撃で、ややダルファイト気味の展開に。
4R。ラウンド開始直後、宮崎レフェリーが濱田が1Rにバッティングで負った傷のドクターチェックを促し、かなり強引にドクターから終了勧告を引き出して試合ストップ、負傷判定へ。必殺・ダルファイト斬りが炸裂した。
公式判定は半田、野田、北村の三者いずれも40-37で小路を支持。駒木の採点も「A]「B」いずれも40-37で小路。なお、「A」採点でも僅か11秒では優劣を判断出来ないため、4Rは10-10とした。
小路は乱戦に巻き込まれる形で掴み処の無い試合をしてしまったが、各ラウンドで手数とヒット数の小差優位を確保してポイント上は完勝。ただ今日は相手に恵まれた面もあり、A級8回戦へ向けての展望は開けたとは言い難い。
濱田は、6回戦以上での“必須課題”である、相手の動きに対応して試合の中で戦い方を修正してゆく技術が全く欠けている。これではどんな試合でも2〜3ラウンド以降は相手に動きを読まれて苦戦に陥ってしまうのが必然で、B級昇格後3連続判定負けも納得の結果だ。現状では、初顔合わせの相手を序盤でKOする以外、勝ち目は薄いだろう。