駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第6試合・ミドル級4回戦/○岩尾剛[泉北](判定3−0)金崎俊行[大阪帝拳]●

両者戦績は岩尾3勝(2KO)無敗1分、金崎3勝(1KO)2敗。岩尾は新人戦の西日本決勝を引分敗者扱いに散って以来の再起戦。金崎は8/27に昨年度の西日本新人王・辻保裕[六島]に敗れて以来のリング。
1R。金崎は先手で手数を出し、岩尾のワン・ツー中心の攻めを捌きつつ攻勢を仕掛けるも、岩尾もガードが固く、ヒットを許さない。ラウンド後半からは逆に岩尾が鋭くワン・ツーをヒットさせるなど攻勢を強め、小差優勢を築く。
2R。この階級の4回戦としては珍しいテクニカルな攻防。岩尾はディフェンス中心の戦術で、金崎のワン・ツー主体の攻めをほぼ完封しつつ、隙を突いて左ジャブ、右ストレート、それにフックを交えてヒット、有効打を浴びせる。このラウンドも岩尾が確実に小差リード。
3R。岩尾が先手でジャブ、ストレート中心の攻め。手数や強打は物足りないが、精度の高い攻撃で細かくヒットを重ねる。金崎は足使いつつジャブ、ワン・ツー、フックと仕掛けるが、岩尾の堅いブロックは破れない。
4R。やや距離が詰まって打撃戦。岩尾がジャブ連打、ワン・ツー、左カウンターなどでヒット、有効打数で大差。金崎も手数は返すのだが、やはり当てられず。現状の地力差を見せ付けられる戦況のまま試合終了となった。
公式判定は藤田、野田、宮崎の三者とも40-36で岩尾。駒木の採点も「A」「B」いずれも40-36で岩尾。
岩尾は持ち前のディフェンシブかつ基本に忠実なファイトで手堅く完勝。欲を言えば優勢を築いた後に勝負を決めに行く姿勢と勢いが欲しい。強引さも時には必要ではないか。
金崎は正攻法で突破口を探ったが、3分4ラウンズかけても見付けられずに終わった。実力上位の同型選手と戦うには戦術が馬鹿正直すぎたか。あと、腰に肉がダブつくなど、コンディション面でもやや問題があったかも知れない。