駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第2試合・Sバンタム級4回戦/●新保貴大[塚原京都](判定0−3)板倉康友[ハラダ]○

両者戦績は新保1勝(1KO)5敗、板倉1勝(1KO)2敗2分。5連敗中の新保は昨年7月以来1年4ヶ月ぶりの試合。板倉は7月に久々の試合を引き分けて以来の試合。
1R。新保は少々ぎこちないアウトボクシングを披露。板倉の力みが感じられる攻撃をステップワークで捌きつつ、やはりぎこちないワン・ツーで手数を稼ぐ。板倉は自分のリズムを見失ったようにも見えたが、それでも果敢に踏み込んでボディへボディへ数発ヒットを浴びせて互角の展開に持ち込む。
2R。新保がこのラウンドも板倉の攻勢を捌きつつのアウトボクシングで主導権。手数で終始リードし、ワン・ツーの有効打も。今日の板倉はスピード感の無い動きで、ボディ中心にヒットを返すものの狙いが粗く不発が多い。
3R。新保はスタミナ切れで動きが鈍った。これを見て板倉は飛び込みざまの左右フック強振で攻め立て、次々とクリーンヒット、有効打を浴びせる。執拗にボディブローを打ち込まれた新保はあからさまに効いた素振りを見せて急ブレーキ。
4R。序盤から板倉のボディがクリーンヒットすると新保はまたしても苦しみ出し、早々に一方的展開に。新保の苦し紛れの反撃は余りにも遅く、易々と板倉のカウンターを許してますます窮地に。最後は立っているのが精一杯という感じで、試合終了のゴングを聞いた。
公式判定は北村40-36、大黒40-37、原田39-37の3−0で板倉。駒木の採点は新保がダウン寸前に陥った4Rを10-8として「A」38-37「B」39-37で板倉優勢。
板倉はスコアこそ明確な判定勝ちだが、7月の試合に比べると随分調子を落としていたようだ。相手の弱点を突く渋太い攻撃で試合後半は一方的展開に持ち込んだが、今日は相手に恵まれた所が大きい。
新保はまたしてもボディの耐久力不足を曝け出して6連敗。ただ、これでも彼にしては健闘した部類なのだから如何とも……。内容以上の大差判定負けは、恐らくジャッジ陣からの形を変えた引退勧告なのだろう。