駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第6試合・フェザー級6回戦/●北野元気[アポロ](4R0分25秒TKO)中川直幸[ハラダ]○

両者戦績は北野4勝(3KO)2敗、中川4勝(0KO)3敗1分。共にこれが昇級緒戦・初の6回戦である。
1R。両者ストレートのクリーンヒットを交換する派手な立ち上がり。好戦的、しかしガードの甘さも目に付く。ラウンド中盤以降、スピードで見劣る中川を翻弄するように北野は足を使うボクシングを展開。ヒットは少ないが、強打をガード上へも構わず打ち込んで主導権と攻勢点。
2R。このラウンドも足を使いつつのボクシングの北野だが、中川の前進に対して真っ直ぐ下がってしまい守勢に。追い足使って攻め立てる中川は左フック中心の猛攻を浴びせ、ラウンド終盤にはボディフック、ショートアッパー交えた攻めで優勢に。
3R。中川の圧力強い連打攻勢。北野もロープに詰められて強打を続けざまに被弾する苦しい姿勢ながら奮戦し、ラウンド中盤には死力を振り絞るようにラッシュを仕掛ける大熱戦。だが終盤にはロープ際、コーナーに詰められて打ち合いで苦戦。中川の豪打をしこたま浴びてしまい、かなり効かされてしまった。
4R。ラウンド開始直後から中川のラッシュ。右フックをクリーンヒットさせて北野をロープへ飛ばすと、猛然と攻め立ててレフェリーストップを勝ち取った。
4回戦での試合振りからB級での展望に不安を残していた両者だったが、気合の入った打撃戦で望外の好勝負。身内・後援者だけでなく客席全体が沸きに沸いた、この日一番の試合だった。
中川はこのクラスに入るとスピード不足が目立つが、今日は相手の捌きの拙さにも助けられ、追い足使いつつのラッシュで完勝TKO勝ち。ただ、6回戦にはまだ今日の相手以上の強者が沢山いる。B級2勝目を挙げられるかどうかは今後の彼の努力次第。
北野は歴然たるスピード差を活かした試合運びを構想したが、スピードの活かし方を間違って自滅気味のKO負け。地力面はまだ4回戦の延長上で、改善の余地はいくらでもある。