駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第2部第3試合・Sバンタム級契約ウェイト(54.5kg)4回戦/○東昭蔵[正拳](判定2−0)三浦太平[ウォズ]●

両者戦績は、東1勝(0KO)2敗、三浦2勝(1KO)1敗2分。東は昨年10月末の敗戦以来、三浦は昨年5月、新人王予選の1回戦をドロー敗者扱いで落として以来の再起戦。
1R。東が出会いがしらに右をクリーンヒットさせてペースを掴むと、勢いに任せて攻め立てて、粗いながらも手数と攻勢点でリード。三浦はやや甘いディフェンスで被弾多く、カウンターや打ち終わり狙いも思うようにならない。
2R。三浦が東の射程外に距離をとり、ジャブ、ストレートを鋭くヒットさせ、主導権も確保して優勢。ラウンド終盤に東が強引に距離を詰めて仕掛けるが、パンチが当たる前の段階で三浦に捌かれて不発。
3R。東が距離を詰めて圧力攻めに出るが、豊富な手数は“当たれば儲け”の不発弾。三浦もやや動きが粗いが、東のそれより高い精度の迎撃とボディワーク中心のディフェンスで優勢を確保する。
4R。東がアグレッシブに距離を詰め、三浦のボディワークを機能不全に陥らせた、三浦も右ストレートクリーンヒットさせるなどして抵抗したが、守勢に追い込まれた時間が長く、みすみすポイントを手放す結果に……
公式採点は原田39-38、半田39-38、新井38-38の2−0で東。駒木の採点は「A」38-38イーブン、「B」39-38東優勢。
東が相手を飲み込む勢いのアグレッシブさを前面に出し、際どい勝負を制した。技術的な未熟さは相変わらずだが、今日は自分のリズムで事を運べたのが大きかった。
三浦は2Rこそ地力の差を見せ付けるパフォーマンスを披露したが、全体で観れば甘いボディワークと必要以上にカウンターを狙いを意識し過ぎた不恰好な試合運びで勝てる試合を落とす結果に。本来の実力を発揮できた時間が余りにも短かった。