駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第1部第4試合・Sライト級10回戦/○松本憲亮[ヨシヤマ](4R1分10秒KO)マルファー・ルークサイコンディーン[タイ国]●

松本は18勝(13KO)3敗2分の戦績で、現在日本ライト級9位。長らく日本下位ランカー級との大苦戦と、タイ人相手の完勝を繰り返している選手。今回もタイ人相手の調整戦となったが……
対するマルファーは自称戦績5勝(3KO)4敗でタイ国Sライト級7位。昨年2月の初来日では3RTKO負けを喫している。
1R。マルファーはこの手のタイ人選手にしてはアグレッシブ。機先を制して圧力をかけ、左ボディをクリーンヒットするシーンも。しかし総合力で勝る松本は、冷静にマルファーの攻勢をガード中心に捌き、細かいヒットを重ねてほぼ互角の形勢へ。
2R。松本は右クロスを有効に使って先制ヒットも、ロングレンジから踏み込みつつ左フックを振るうマルファーから度々痛打を浴びて逆転を許す。主導権も奪われ気味で、ポイント確保もままならない。
3R。松本が左のリード、右ストレート、左右アッパーでリーチ差活かし、有効打、ヒットを量産。更に攻勢へ出るが、マルファーの左フック、アッパーも鋭く決まってヒヤリとする場面も。
4R。松本はこのラウンドもマルファーの左を浴びて危険な場面を演出してしまう。しかしリードブローの的確さを活かしてリズムを掴み、右ストレートを効かせて最後はロープに詰めてのカウンター左フックをドンピシャでクリーンヒット。一瞬の内にマルファーは崩れ落ち、マウスピースを吐き出して戦意喪失。カウントを進めるレフェリーに視線を合わせぬまま敗戦のゴングを聞いた。
松本が依然として残る被弾癖に不安を感じさせるが、今日はややディフェンスの甘いタイ人ランカーを一撃必殺で沈めた。日本ランカーとして合格点を出せる内容ではなかったが、最後に見せ場を作って、次に繋げる試合にはなったか。