駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第2試合・フライ級4回戦/○宮崎亮[井岡](1R2分19秒TKO)スアンルアン・ソータナピニョ[タイ国]●

興国高校ボクシング部在籍時にインターハイ制覇の経験もある宮崎は、12月末のデビュー戦をタイ人相手にKOで飾って1勝(1KO)無敗の戦績。対するスアンルアンは自称戦績3勝(0KO)3敗の選手で、試合前のコメントから類推すると、どうやら本業はムエタイの方であるようだ。
1R。宮崎は今日もスピードのあるステップワークを披露するが、戦法はクロスレンジの乱打戦に持ち込んでのフック、アッパー攻勢。しかもこれが精度不足で荒っぽい大振りの連発で、全くアマエリートらしい洗練された技術が見られない。それでもホールドしながら放った強引なアッパーを効かせると、コーナーに詰めて亀になったルアンスアンに迫力だけは猛烈なラッシュを敢行。無抵抗のタイ人を見て半田レフェリーは早々のストップでTKO裁定に。
宮崎の2戦目は、年末のデビュー戦に続いて素質を無駄遣いした荒っぽい試合運びに終始。フィニッシュ・シーンも、辛口でまとめてしまえば精度不足で嫌倒れKOにすら持ち込めなかった……という解釈も成り立つようなもので、到底誇れるものではない。このマッチメイク方針では素質だけで4回戦なら4連勝で突破出来そうだが、地力確かな相手との敗戦を覚悟するような濃密な試合経験を積まねば、早晩手痛いプロの洗礼を受ける羽目になりそうだ。