駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第3試合・Lフライ級契約ウェイト(48.5kg)4回戦/●川野健紫朗[アポロ](判定1−2)富永靖浩[ヨシヤマ]○

両者戦績は川野が未勝利2敗、富永は1勝(0KO)3敗。この試合は昨年11/24に行われた試合のダイレクトリターンマッチで、その時は富永がデビュー4戦目にして初勝利を飾っている。なお、富永は今期新人王戦にもエントリーしており、出場のためにはKO負けだけは避けねばならない。
1R。両者精度の無い攻撃、「軽やか」という言葉の対極にあるようなステップワークを駆使(?)しつつ、中間〜遠距離での攻防戦。ワン・ツーやフック連打を打ち合うが、その大半がミスショットで、ヒットを伴わない手数合戦の様相。川野がロースコアの展開ながらヒット数で小差ながらリード。だが最終盤、富永が反撃して形勢はほぼ互角。
2R。富永は距離を詰めて自分のリズムで攻め立てる。不完全なヒットと不発の応酬が続く中、富永は圧力とアグレッシブで手数とヒット数で優勢に立つ。川野はアウトボックスで富永のリズムを崩したかったが、いかんせんスピード不足で思うような試合が作れない。
3R。密着乱打戦。やはり両者手数不足で明確なヒットに欠け、手数もほぼ同数の大混戦。わずかにリング・ジェネラルシップで上回るのは富永だが……
4R。このラウンドも乱打戦。明確なヒットに欠ける展開が延々と続く始末。それでもラウンド中盤以降は、富永が体力に任せて勢い良く攻め、川野をバテさせる事に成功した。
公式判定は宮崎40-36、北村39-37(以上、富永支持)、原田39-38(川野支持)のスプリットで富永がこのカード2連勝。駒木の採点は「A」39-37「B」40-38で富永優勢
富永は今日も愚直な手数攻めでリベンジを阻止。しかし地力そのものは4回戦でも下位クラスで、これでは新人王戦でも厳しいとしか言えない。
川野はこれでデビュー以来3連敗。ボクサー型にしてはスピードとステップワーク、更には攻撃の精度までもが平凡。こちらも地力的には如何ともし辛い。