第６試合・ウェルター級４回戦／●荒井俊宏[千里馬神戸]（判定０−３）橋野佑太[尼崎亀谷]○

両者戦績は荒井が未勝利１敗、橋野は未勝利５敗１分。共に本来の階級は下のクラスだが、未勝利でも出場できるウェルター級での強行エントリー。
１Ｒ。荒井が仕掛ける形で密着乱打戦。単発強打フック中心に荒井が手数、ヒット数で優位に立つが、ラウンド終盤には橋野が少し距離を開けて持ち前の強打を振るうと、左フックがクリーンヒットして一気に劣勢を挽回した。
２Ｒ。クロスレンジの打撃戦。ラウンド前半は橋野の左右フックが再三クリーンヒットしてダメージ量で圧倒したが、荒井も左ボディアッパー２発浴びせて効かせると、右アッパーや強打攻勢に出て肉薄してゆく。
３Ｒ。荒井がショートレンジからボディ中心にアッパー振るって手数攻め。橋野はラウンド前半を防戦に費やすも、やがて左フックを２発スマッシュさせて形勢を五分以上に戻す。
４Ｒ。橋野がこのラウンドも左フックを断続的に有効打してリード。荒井は被弾の度に顔をのけぞらせて印象が良くない。ラウンド終盤、荒井がワン・ツーからの右アッパー有効打で効かせてまたも形勢は微妙に。
公式判定は宮崎39-37、半田39-38、北村39-38の３−０で橋野がデビュー７戦目で初勝利を飾る。駒木の採点は「Ａ」39-37「Ｂ」40-38で橋野優勢。
橋野が相手のガードの低さを咎める左フック攻勢で、持ち前のパンチ力を活かす流れに持っていって念願の初勝利を新人王予選で飾った。まだ課題だらけの現状で、今日は未勝利のSL級選手という相手にも恵まれた要素も小さくないが、ともかくも今日ばかりは勝利の美酒に酔いしれて欲しい。
荒井はガードの低さが災いして、得意のはずの中間距離以遠の位置で逆に苦戦を強いられた。ボディ、顔面へのアッパーなど見所もあったが、今日のところは試合が拙すぎた。