第２試合・Ｓバンタム級４回戦／●谷弘樹[姫路木下]（判定０−３）松本一男[森岡]○

ここから２試合は新人王予選。地元・姫路木下ジム所属の選手が出場し、１回戦突破を狙う。
両者戦績は、谷３勝(2KO)１敗１分、松本２勝(1KO)無敗。谷は昨年、西日本ベスト４まで進出している。
１Ｒ。ジワジワと圧力をかけてゆく谷に対して、松本は足を使ってロングレンジをキープしながら、持ち味のトリッキーなパンチを連発。右フック、アッパー、左ストレートを次々と放ってクリーンヒット２発。谷の顔面を跳ね上げる度にラッシュを仕掛けたが、これは不発。谷は主導権を完全に見失って手数を出すこともままならない。
２Ｒ。谷は圧力かけて手数を出すが、距離を合わせてもらえないままで、元々精度の粗い攻撃は相次いで空砲と化してゆく。松本は距離の出入り激しく足を使いながら手数を返し、時折左ストレートで有効打を奪う。
３Ｒ。これまでと同様の攻防が続くが、ここに来て松本が攻め手を欠くようになって来てヒット数も減少傾向。谷は絶えず圧力、手数で攻める。ヒット数は僅少だが“アグレッシブ”要素でジャッジにアピール。
４Ｒ。ラウンド序盤は谷が圧力と手数で押し気味の展開も、松本がカウンターの左ストレートを効かせて息を吹き返し、あとは谷の連打攻勢にも互角に対応してこのラウンドも上手くまとめた。
公式判定は半田40-37、宮崎40-37、原田39-38の３−０で松本。駒木の採点は「Ａ」39-37「Ｂ」40-37で松本優勢。
松本がトリッキーなストレート、フックを今回も存分に決め、昨年ベスト４を相手に完勝で２回戦進出。距離感など試合運びに関するセンスも４回戦上位クラス以上だが、ややメクラ打ち気味のパンチが目立ち、その分威力に欠ける点が今後の課題。
谷は圧力と手数で攻め立てたが、精度の粗さが全く解消されておらず、相手の動きを止めるには至らなかった。被弾を繰り返す一方で自分からの攻撃が決まらないのでは、この判定結果も致し方なし。