駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第2部第1試合・Sフェザー級契約ウェイト(57.6kg)4回戦/○四ノ宮裕士[正拳](判定3−0)畑英児[クラトキ]●

両者戦績は四ノ宮が未勝利1敗、畑が未勝利1敗1分。四ノ宮は昨年10月のデビュー戦以来、畑は昨年11月の高知遠征以来のリング。
1R。中間〜遠距離でのワン・ツー、フック合戦からスタート。畑が自分の距離を意識しながら左フック、右ストレートでヒット数小差リード。四ノ宮もアグレッシブに飛び込んで行って手数を出す。両者パンチがやや大きく、距離感も今一つの印象。
2R。四ノ宮が踏み込みながら大きい右フック→左強打のコンビネーションを放ち、畑がこれにカウンターを合わせる形の攻防戦だが、共に粗さが目立つ。但しラウンド序盤に四ノ宮の左フックを受けた畑が思わずグローブをマットに着けるフラッシュダウンがあり、これでジャッジ上2点の差。
3R。畑が左フックを当てペースを一旦掴んだかに見えたが、両者やや乱雑な大振りが目立ち噛み合わない強打合戦に突入してしまう。四ノ宮も左ストレートをヒットするが、畑はラウンド終盤にまたも左フックをヒットし、ロープへ詰めていって攻勢点も確保する。
4R。両者大振りをメクラ打ちしまくりの3分間。偶発的に四ノ宮のストレートと畑のフックが当たるも数的には互角。但し四ノ宮のアグレッシブさが若干目立ち、ポイントの振り分けで影響か。
公式判定は坂本39-36、野田39-36、北村39-37の3−0で四ノ宮。駒木の採点は「A」38-37「B」39-38で四ノ宮優勢。
両者精度不足の大振りが目立ち、悪い意味で互角。結果的には2Rの偶発的なフラッシュダウンが勝敗を分けた形。
四ノ宮はデビュー戦に比べると冷静な試合振りになって来たが、まだまだ乱雑。ボクシングの形がまとまっていない。地力水準は4回戦でも極めて平凡。全ては今後の精進次第。
畑はフック、ストレートの強打を「打つ」だけで終わってしまった感じ。まずは実戦での攻撃の精度を上げること、それからジャブで距離と主導権をコントロールする試合運びを覚えたい。