駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第1部第3試合・フライ級契約ウェイト(50.0kg)8回戦/○松下泰士[ヨシヤマ](2R1分31秒KO)トン・ツインズジム[タイ国]●

松下は10勝(3KO)1敗1分の戦績。高い勝率が目を引くが、10勝のうち8勝までがC〜B級で挙げたもので、残り2勝も1つはタイ人相手。今回も“実績”のある軽い対戦相手となったが、そろそろランキング入りを予感させるようなパフォーマンスを見せつけたいところだろう。
対するトンは自称戦績5勝(0KO)4敗。来日は昨年5月以来2度目で、その時もヨシヤマジム興行で、軽量級エース格の吉山博司に1Rで3ノックダウン負けを喫する醜態を見せている。
1R。トンはやはり噛ませ犬臭い試合振り。スローモーなワン・ツー、左のジャブ、フックを放つのみ。ところが松下は、そんな相手にタイミングを計りかねる、といった感で攻めあぐんでしまう。連打からの左フック、左の上下ダブルなど印象的なヒットもあったが、やや距離が噛み合わずに3分間を流してしまう。
2R。トンは不用意に前、前へと突っ込んで来たが、これは松下の思うツボ。右ストレートからの左を決めて早々に1度目のダウンを奪うと、その後もすがり付くトンにショートを次々と見舞って「投げ倒す」と形容すべき強引な2度目のノックダウンで戦意喪失に追い込んで10カウント。
松下が“筋金無し”の噛ませタイ人相手に内容の乏しい試合振り。この相手には勝ったところで自慢にならないし、それどころか1ラウンド保たせてしまった事を反省してもらいたいぐらいだ。そろそろ強豪日本人を相手にしたチャレンジマッチも見てみたい。今年26歳と年齢も重ねている事だし、勝負をかけるなら早い方が良い。