駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第4試合・ウェルター級6回戦/○若林豪[Gツダ](3R2分42秒TKO)矢野一馬[レンゴー]●

両者戦績は若林6勝(2KO)1敗1分、矢野5勝(3KO)1敗1分。この試合は4/1に際どい判定でドローとなった試合のダイレクト・リマッチである。
1R。中間〜遠距離で慎重な攻防戦。ラウンド前半は牽制と相撃ちの連続に終わるが、後半には若林がワン・ツーを立て続けに有効打して矢野を後退させるシーンをメイクして優勢に立つ。
2R。若林が自分の距離をキープしつつジャブ、アッパーと左を有効活用して主導権確保。更には右ストレートをクリーンヒットさせてヤマ場も作った。矢野は自分のボクシングを出来ずに空転気味。ラウンド終了直前に漸く左フックを若林のアゴにカスらせるが、決定打とならず。
3R。ラウンド序盤は互いに踏み込んでのカウンター合戦。ここは矢野が左をクリーンヒットさせて先制。若林は強打の狙い撃ちの応酬を受けて立ち、やがて豪快にカウンターを決めてダウン寸前に追い込む。そして若林が更に追い討ちを仕掛けると、矢野は左目を大きく腫らしてレフェリーストップ。若林の有効なパンチによる傷との判断で、負傷TKO裁定となった。
若林が距離を支配して相手より一枚上のボクシングを展開。矢野の攻めにも順応して戦い、今日は完勝。ただし右に備えたガードを意識しすぎて逆に左を狙い澄まされるなど、瞬時の駆け引きの甘さも目に付いた。8回戦ではこの辺りの判断力も問われよう。
矢野は得意のショートレンジに入れてもらえず終始苦戦。3Rには一矢報いたが、そこまで。若林との伸びしろの差を見せ付けられた形の敗戦となってしまった。