駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第3試合・フェザー級契約ウェイト(56.5kg)4回戦/●金沢裕二[進光](判定0−3)畑英児[クラトキ]○

金沢はこの日がデビュー戦、畑は未勝利2敗1分。
1R。金沢の開始直後のアタックを畑がワン・ツーで迎撃し、これで主導権が畑に傾く。先手でジャブ、フックを捨てパンチ気味に放ちつつ、ワン・ツーに繋げて手数を稼ぐ。だが金沢も精度の粗い畑の攻撃を掻い潜り、ラウンド終盤にはアグレッシブにワン・ツーで攻めて追い上げる。
2R。金沢がワン・ツーで先制すると、畑もアグレッシブに出て乱打戦へ。ここは金沢が小差優位に立つが、ラウンド中盤以降にミドル〜ロングレンジのワン・ツー合戦となり、出会い頭気味のヒットを重ねた畑が形勢挽回する。
3R。金沢のワン・ツーに合わせて放つ畑が左カウンターが有効。当たりは浅いが機先制する形で主導権確保。右ストレートを要所で追い討ちして利かせて優勢。金沢もアグレッシブに振舞うが空回り気味。防戦を強いられ、苦し紛れのホールディングで減点1を課された。
4R。金沢のワン・ツーに畑もワン・ツーを合わせてロングレンジの打撃戦。共に明確なヒットは少なく決め手に欠ける展開となるが、畑がストレート、ボディアッパーを決めて優勢に。終盤には金沢も盛り返したが、届いたかどうか。
公式判定は宮崎、半田、原田の三者いずれも38-37で畑を支持。駒木の採点は「A」40-35「B」40-36で畑優勢。
畑は、ジャブを多用する試合運びを覚えて主導権争いを優位に進め、相手の拙攻をとがめてヒット重ね、公式採点以上の内容で初勝利。課題は攻撃の精度で、これが地力向上を妨げている。ここさえ変われば劇的に強くなる予感もするが……。
金沢は強引なワン・ツー攻勢のみで一杯一杯の現状もデビュー戦では止むなしか。2戦目以降、もう少し冷静に試合が出来るようになってから地力を査定してみたい。