駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第3試合・Sバンタム級4回戦/●北田竜統[JM加古川](判定1−2)棚橋直樹[Gツダ]○

両者戦績は北田2勝(2KO)2敗、棚橋1勝(1KO)2敗。北田は7月に敗れてから3ヶ月で復帰。棚橋は6月にアマエリート・上谷雄太[井岡]に敗れており、こちらも再起戦。
1R。北田は以前のスピード難が解消された様子。ショートレンジの打撃戦では小刻みにステップ踏みつつ、棚橋の打ち終わりに合わせた右フック、左ストレートでヒット連発。棚橋も動き軽快だが空回り気味。また、両者とも動きが必要以上に派手。
2R。棚橋が前へ出た事で、クロス〜ショートレンジの打撃戦となる。ラウンド前半は棚橋の右ストレート、ワン・ツーがよく当たる。北田も怯まず手数返し、ヒットも返すがこのラウンドはやや押され気味。
3R。クロスレンジ乱打戦。ここも棚橋が先手で攻め、手数で優位。しかし北田もラウンド後半から立て続けにヒットを奪って応戦。ほぼ互角まで形勢を戻した。
4R。再びクロスレンジでの乱打戦。今度は北田が先手で攻める。ショート連打に大振りのフックを交えた打ち合いは、北田が左で有効打決めて一旦優勢に立つが、棚橋も右カウンターを決めて際どく迫る。
公式判定は原田39-38、北村39-38(以上、棚橋支持)、洲鎌39-38(北田支持)のスプリット・デシジョンで棚橋。駒木の採点は「A」38-38イーブン「B」39-38北田優勢。
ほぼ互角の打撃・乱打戦はアグレッシブさを前面に出して攻めた棚橋が際どく制する。攻守共に荒削りな所があるが、絶えず体と頭を動かす身のこなしはセンスを感じさせる。
北田はスピード難が解消され、地力的にも大きく前進。左ストレートを見栄え良く出して健闘したが……。こちらもスピードの割に攻撃精度が悪いなど荒削りな面があり、これらの解消が課題。