駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第8試合・Sバンタム級4回戦/●大林文範[エディ](判定0−3)上村徹[ワイルドビート]○

両者戦績は大林2勝(1KO)4敗2分、上村2勝(1KO)1敗。大林は尼崎ジムからエディジムに移籍してから、熱戦で客席を沸かせるがまだ勝ち星に恵まれていない。前回7/29の試合もドロー。上村は今年7/29に1年ぶりの再起戦を戦うが初黒星を喫した。
1R。好戦的な両者、いきなりクロスレンジで打撃→乱打戦。上村は時には引いて戦う事も覚え、相手のアタックに冷静に対処しつつ的確な迎撃。ここは上村がヒット数で大差。
2R。スピードで勝る上村が、距離をキープしつつ自分のペースで打ち合いにも応じ、確実にヒット数でリード。大林はアグレッシブに攻めるが手足のスピード不足が祟って気持ちが空転。
3R。このラウンドも上村のペース。打ち合いを求めて不用意に前へ出る大林にワン・ツー、フック連打を次々と決めて、主導権ガッチリ。大林の手数はスピードもパワーも不足しており厳しい。
4R。クロスレンジでやや大味な乱打戦に。ラウンド序盤は上村の正確なショート連打が決まるが、後半からは上村の動き落ちて泥仕合に。大林も攻める姿勢は窺えるが内容が伴わない。
公式判定は洲鎌40-36、北村40-36、坂本40-37の3−0で上村。駒木の採点は「A」「B」いずれも40-36で上村。
上村が手足の相対的なスピード差を活かすボクシングを展開し完勝。大振り傾向も解消され、これまでとは一皮剥けた印象。
大林はアグレッシブに打ち合いを挑んだがスピード不足で全く自分のペースに持ち込めなかった。そして試合後、引退を表明。客受けのする好ファイトが印象的な選手で、せめてあと1勝、B級ライセンスまでは届いて欲しかったが……