駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第9試合・フェザー級契約ウェイト(56.0kg)6回戦/○山本敏充[江坂](4R0分19秒TKO)井戸本雅也[大阪帝拳]●

両者戦績は山本8勝(7KO)2敗、井戸本6勝(0KO)3敗1分。山本は06年新人王戦フェザー級西軍代表。7月に小路尚也[Gツダ]とのホープ対決に敗れて今回がリスタートの場。井戸本は8月に2年1ヶ月ぶりの勝利を挙げ、今回はA級昇格を賭けたトライアル。
1R。井戸本が山本のジャブを捌き、一気にアグレッシブな攻勢へ。山本を受身に回しロープへ詰めて猛ラッシュを敢行。しかし山本も左ストレートを的確に当てつつチャンスを窺い、右を合わせてワンパンチ・ノックダウン。
2R。井戸本はこのラウンドもアグレッシブに打撃戦を挑むが、山本の攻守の技術が一枚上。山本の左ストレート、右フック、アッパー、ボディブローが次々とヒット。井戸本懸命のガードで粘るがスピード不足で苦境を打開できない。
3R。井戸本がラウンド前半、アグレッシブな強打攻勢で右ストレートを中心に有効打連発するが、山本は守勢に回りながらも右ショートアッパー2発を効かせ、ラウンド終盤には逆に一方的な攻勢に持ち込んで互角以上。
4R。クロスレンジの乱打戦。山本のショートワン・ツー、右フックが無数に放たれ、井戸本に突き刺さる。苦戦の井戸本も強気に右ストレート、フックで反撃するが手数が違いすぎる。
5R。いきなり乱打戦からスタートしたが、山本がロープに押し込んで攻勢に出たところで井戸本側からタオル投入。TKO裁定となった。
山本が相手の強気な攻勢に手を焼きつつも正確な迎撃で形勢をひっくり返し、更に反転攻勢で優勢に立った。現時点での格の差を見せ付けた。
井戸本は実質2階級のウェイトハンデに加え、スピード不足。8回戦級の選手の間には地力の壁がありそう。