駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第4試合・Sフライ級4回戦/○アボ中村[六島](判定3−0)藤井雄也[大星森垣]●

両者戦績は中村1勝(0KO)1敗、藤井は未勝利1敗。中村は4月にデビュー戦を飾るも、7月にはキャリアある相手に敗れて初黒星。藤井は6月にデビュー戦で敗れて以来のリング。
1R。中村は頭低く下げ、顔を打たれない位置で密着してフック中心の手数攻勢。見るからにキレのある動きを披露するシーンも。藤井は受身に回る時間が長く、反撃に回っても焦りか空回り気味。
2R。ラウンド中盤までは、藤井が前へ出て圧力争いで踏ん張りつつ、アグレッシブに手数を出し、ボディにヒットを集める健闘。しかし終盤入ってから中村がスパートをかけるとショートフックでヒットを連発し形勢逆転か。
3R。クロスレンジ乱打戦。共にアグレッシブな手数攻めを展開するが、要所でヒットを奪うのは中村。藤井は精度不足でヒットしてもパンチに重みが……
4R。再びクロスレンジ乱打戦。命中率は高くないがアグレッシブな手数合戦となる。ここでも中村はラウンドラスト1分からスパートをかけて優勢アピール。藤井は最後に動き鈍って形勢がクッキリ分かれた。
公式判定は野田、西山、坂本の3者いずれも40-37で中村を支持。駒木の採点は「A」「B」いずれも40-36で中村優勢。
中村が持ち味のファイタースタイルで小差ながら優勢のラウンドを積み重ねてフルマークの完勝。この水準の対戦相手なら明らかに上位。問題は前回のようにキャリアのある3勝クラスの選手と当たった時だが。
藤井は手数こそ出たが、他の要素が……。精度難も見え隠れし、攻勢がヒットに繋がらない現状。