駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第4試合・Sフライ級6回戦/○山本幸史朗[ウォズ](判定3−0)堀江純平[大阪帝拳]●

両者戦績は山本4勝(1KO)4敗2分、堀江5勝(2KO)8敗。山本は06年の西日本新人王決勝以来3連敗中。前回は昨年10月、内海俊忠[姫路木下]に敗れた。堀江も06年から微妙な判定を落とし続けて4連敗中。
1R。山本が先手で手数を出して右ストレート中心にヒット数で先行。堀江はいつも通りガード主体に、手堅く狙い打ちで反撃。ラウンド終盤、左アッパーなどでヒット連発して微差の範囲まで追い上げた。
2R。堀江がこのラウンドも守備優勢のスタイルながら連打を浴びせて先制。これに対して山本は上下へのアッパーで反撃して接戦に持ち込むが、ヒット数で見劣り否めず。
3R。ショートレンジ打撃戦。アグレッシブにヒットと手数を交換する6回戦相応のレベルの内容。山本が右フックをクリーンヒット、ボディに有効打連発してヤマ場を作った。
4R。乱打戦が続く。ラウンド中盤に堀江が左アッパーやフック、左カウンターショートなどを有効打、クリーンヒット連発してヤマを作る。山本もアグレッシブに反撃するが明確なヒット少ない。
5R。このラウンドも乱打戦。一進一退の攻防だが、山本の“アグレッシブ”と堀江の“クリーンヒット”、どちらを優先するか採点上は微妙なラウンド。
6R。山本がラウンド序盤にボディへヒットをまとめて先制。堀江も中盤以降アッパーで反撃して接戦へ。際どい形勢のまま試合終了のゴング。採点の悩ましい内容になった。
公式判定は野田58-56、半田58-57、原田58-57の3−0で山本。駒木の採点は「A」58-56堀江優勢「B」59-58山本優勢。またしても堀江は優劣微妙な内容で小差判定負け。
大接戦の乱打戦は、積極的な攻めで先手を取った山本に軍配。山本はパンチ力で上回ったのが大きな勝因だが、技術面では抜きん出たものが無いだけに、どうしてもクロスゲームになってしまう。
堀江は攻めよりもガードを優先してしまうスタイルが出世の妨げになっている。既にキャリア14戦、固まってしまった戦型だけに改造も一筋縄では行かないのが難しいところ。