第１部第２試合・Ｓライト級４回戦／○田中敦朗[塚原京都]（判定２―０）楯野祥之[大鵬]●

両者戦績は田中１勝(1KO)４敗、楯野１勝(1KO)無敗でサウスポー。
１Ｒ。両者手数のスピードは今一つだが、ガードの甘い所も手伝って、ストレート系の強打が互いによく当たるハイスコアの展開に。ラウンド序盤に田中が打ち合いの中で右カウンターでノックダウン。だが中盤からは揉み合いが多くなり、膠着気味となった。
２Ｒ。カウンター合戦気味の強打合戦。共に打つ際のガードがガラ空きで危険なシーンが多い。互いに有効打を浴びせるが、田中はノーガードの時間が長く被弾が目立つ。
３Ｒ。楯野は田中のパンチを見切ってカウンター気味に左ストレート、右フック。田中も攻める意志は感じるが、どうにも動きに俊敏さ欠け、攻撃が上手く決まらない。
４Ｒ。楯野が左ロングフックで先制も、すぐにガス欠してクリンチに頼りがち。田中は不発が目立ちながらも散発的ながらヒットを稼いでアグレッシブさをアピールし、最後は右ストレートを追加してダメ押し。
公式判定は半田39-37、宮崎38-37、川上38-38の２−０で田中。駒木の採点は「Ａ」38-37「Ｂ」39-38で田中優勢。
田中が１Ｒでダウンを奪い、粘り強く戦って４Ｒを獲って３年越しの新人王１勝。05年秋のデビュー戦以来の勝利を収めた。ガード、ハンドスピードなど課題だらけだが、昨年に３連敗ながら積極的に試合経験を積んで来た中で自信めいたものが付いて来た印象。
楯野はパンチを打つ際の隙が大きく、更にはスタミナ不足も目立つ。とはいえデビュー戦が内容に乏しく、これが実質のプロ緒戦。アマチュア経験豊富とは言え、いきなりダウンを伴う激しい打撃戦に巻き込まれて混乱した部分もあっただろう。この経験を踏まえて次戦以降に繋げて欲しい。