駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第6試合・ライト級6回戦/○鮫島康治[Gツダ](判定3−0)竹中聡[大鵬]●

両者戦績は鮫島15勝(6KO)2敗1分、竹中5勝(2KO)4敗1分。鮫島は日本ライト級8位&02年の新人王戦西軍代表。昨年は8月の海外遠征(VSランディ・スイコ)1戦のみに終わったが、久々の国内試合で再起を図る。竹中は12月に森下裕己[新日本大阪]に敗れ、連敗中。
1R。竹中はジャブ中心に手数出し先手。鮫島はジックリと構え、機を見て右の強打を狙う。竹中がオーバーハンドを当てて手数でも上回るが、鮫島は得意の右ストレート1発で竹中を大きくグラつかせてアッサリと逆転。
2R。一発狙いの鮫島に対し、竹中は終始手数攻め。迫力は今イチだが数にモノを言わせていく。鮫島はラウンド終盤に強烈な左フックをグサリと決めるが、竹中のダメージは深刻ではなく、これだけでポイントを振り分けられるか疑問。
3R。竹中はここもチャレンジャーらしく果敢に攻める。鮫島は単発の左ジャブで抵抗するが、竹中は右の有効打を連発してリードを広げにかかる。鮫島はグラつく場面もあって、ここは劣勢。
4R。鮫島は左ジャブを増やして優勢を確保しようとするが、竹中は手数と前進で“アグレッシブ”要素の優位を主張。更に打ち合いでも分の良い展開。終了ゴング直前に鮫島は連打で突破口をこじ開けるが、採点要素的には微妙かも。
5R。鮫島は単発の左でヒットを重ねるが、竹中の圧力伴う連打が見栄えする展開。ヒット数とダメージの総量はほぼ互角。あとは竹中の攻勢点か、鮫島の主導権か。
6R。このラウンドも竹中が先手。上下にフックを打ち分けてヒット数でもリード築く。鮫島は強打を振るうが決定打無く、逆にスピードで見劣りして主導権も失った。
公式判定は西山59-56、半田59-56、野田58-56の3−0で鮫島。駒木の採点は「A」58-56「B」59-57で竹中の手数と攻勢を評価したが……。
鮫島が単発の右ストレートや強めの左ジャブのダメージブローを狙うが、竹中が手数と攻勢点で果敢に対抗し、一時はヒット数でも上回る勢いも見せた予想外の内容。筆者の居た客席後方からでは然程目立たなかったが、至近距離で見れば鮫島の強打が映える試合だったかも知れないので、スカイA中継などで試合映像をご覧になれる方はその辺りにも注目してもらいたい。ともかくも鮫島にとっては点差以上の苦戦を強いられた試合。