駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第5試合・Sフェザー級契約ウェイト(58.0kg)4回戦/○片岡悠樹[Gツダ](判定2−1)細木勇佑[ワイルドビート]●

両者戦績は片岡1勝(0KO)1敗、細木2勝(1KO)無敗。片岡は今年1月に名古屋遠征で初勝利。細木は昨年5月、12月と連勝中。
1R。スピードで勝る細木は、今日も左の鋭いリードブローで主導権確保。更には3連打を決めてセンスの高さを窺わせる。片岡は以前よりもガードを高く上げ、ジャブ、ストレート主体の攻めを見せるなどデビュー時とは一皮剥けた所を見せたが、このラウンドは細木に捌かれて不発に。
2R。ここも細木がアウトボクシングで凌ごうとするが、片岡は前進しながら右ストレートを機能させて攻勢点も含めて優勢窺う。細木は左のリード以外にも右アッパーなど決めて技術見せるが、このラウンドは互角。
3R。細木がスピードと鋭いジャブ、ワン・ツー見せるも、片岡のガードに阻まれるようになって来た。逆に圧力を受けると真っ直ぐ下がる所があり、中途半端な内容に終始。片岡は荒削りな所が目立つが、愚直に攻めて攻勢点を確保する。
4R。片岡のアグレッシブなラッシングと右ストレートがここでも有効。細木は至近距離で低いガードが仇となって後手に回ってしまう。ロープを背負いながら手数を返したが、抵抗が次第に弱々しくなってポイントを落とした。
公式判定は松永39-38、西山39-38(以上、片岡支持)、北村39-38(細木支持)のスプリットで片岡。駒木の採点は「A」39-37「B」39-38で片岡優勢。
片岡は守備が良くなり、攻撃面でも右ストレート中心の正攻法を身に付けて、昨秋よりも大きく前進。今日はスピードとテクニックで劣る部分を圧力攻勢でリカバーした。
細木は試合前半こそ左のリードとスピードを活かした攻守で主導権を支配したものの、やがて圧力負けして後退ばかり目立ち、更にはガードの低い所を咎められて徐々に劣勢となった。左のジャブから繋げられる強打のバリエーションが増えれば、そして守備面が確実になれば伸びてきそうな選手だが……