駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第1試合・Lフライ級4回戦/●松本直樹[大阪帝拳](4R2分51秒TKO)本田衛[JM加古川]○

両者デビューの一戦。本田は大学アマで国体2度出場・最高5位の実績がある。
1R。両者ともアグレッシブに出てフック、アッパー中心の乱打戦。全弾カウンターのタイミングという打ち合いの中、本田の左フック上下が有効打となる。その本田は、側頭部を守るブロッキングがサマになっている割に裏をかかれて被弾するなど、実戦勘の未熟さも露呈したが、ひとまず優勢か。
2R。このラウンドも乱打戦。本田が一枚上のテクニックで要所に有効打を打ち込んで優勢に立つが、松本もアッパー中心に手数で攻めてアグレッシブさをアピールした。本田はやや攻防分離の傾向、松本は打たれるたびに安易に後退するのが悪印象。
3R。松本はここも細かく手数をまとめ、数的にリードを確保しようという作戦。対する本田は左フックを上下に決めて見栄え良く反撃。乱打戦が続くが、互角の形勢からやや松本が勢いづいて来たか。
4R。激しい乱打戦が続く。本田が鋭い左でリードを奪うが、松本は鼻血を流しながらも戦意旺盛に連打、連打でヒット数では互角以上。またも際どい形勢だったが、終了ゴング前に本田のカウンターがクリーンヒット、松本は露骨に効いてしまい、坂本主審がたまらずストップをかけてTKO。
ルーキー同士にしてはレベルの高い、ノンストップの乱打戦。アマ出身の本田が精度の高い左中心に要所でダメージブローを重ねてTKOでデビュー戦を飾った。攻守の無駄な部分を削いで動きを洗練させれば6回戦以上も目指せる素材。次戦の相手はこの日の第2試合に登場する帝里木下[千里馬神戸]とのことで、これは興味が沸く。
松本は粗削りな所を気持ちで補完して戦うタイプ。手数豊富で命中率もソコソコ。実力の伸び代はありそうだが、とりあえずは打たれてすぐ後退する癖を直して欲しい。