駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第2試合・バンタム級4回戦/○帝里木下[千里馬神戸](判定3−0)兼本誠大[正拳]●

帝里はプロデビュー戦。アマチュアでは約80戦、国体出場などの実績があるサウスポー。兼本は1勝(0KO)2敗1分、3月に新人王緒戦で敗退して早期の再起戦。
1R。兼本がやや引き気味で、ロングレンジ中心の攻防。兼本は帝里の距離を外しつつ、タイミング計って踏み込んではワン・ツーなどをヒット。帝里のフック、ワンツーはやや距離感と精度に欠ける印象。
2R。帝里が右で先制。その後もショート〜ミドルレンジから右のリード、左の単発ストレート・アッパーでヒットを重ねる。兼本は左ボディで一矢報いるが、後手を踏んでやや苦しい展開。
3R。帝里が右の上下中心に、アマ仕込みの細かい体重移動を駆使しながら軽打でポイント稼ぎ。だがクロスレンジで兼本のショートを浴びると動揺を見せて防戦一方に。ラウンド終盤、打ち合いで互角以上に渡り合い、何とか挽回したが……
4R。帝里はボディワークと小刻みなステップを交えての軽快な攻撃でヒット数先行。兼本の圧力をいなしつつ、ラウンド終盤に入るまで小差ながらリードをキープ。しかし終了ゴング前に兼本の圧力と連打浴びてピンチに。直後にやり返して失点は最小限に留めたが、綺麗にまとめ切れず。
公式判定は半田、松永、宮崎の3氏いずれも39-37で帝里を支持。駒木の採点は「A」38-38「B」39-39でイーブン。
帝里が白星発進も、パンチ力不足や攻撃精度、タイミングの取り方など注文をつけるべき点が多い。率直に言って、現時点ではアマ実績ほどの大物感は無かった。しばらくは4回戦で手頃な相手にキャリアを積み、プロの水に慣れるのが先決だろう。
兼本は相手のインサイドワークにいなされた面もあったが、今日は相手のアマ戦績に身構えたか戦い振りが大人しかったようにも。もっと強引に行けば、あるいはという試合だったが……