駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第4試合・フェザー級4回戦/○中野利保[ウォズ](3R0分23秒TKO)高埜剛[尼崎亀谷]●

両者戦績は中野2勝(1KO)1敗、高埜4勝(2KO)無敗。
1R。いきなりの豪腕乱打戦。そしていきなりの左カウンターを当てて中野が豪快なノックダウン。再開後も打ちつ打たれつのスリリングな乱打戦が続く。高埜は効いているのか、いつもに比べると決め手に欠ける。そして中野も相変わらずの詰めの甘さを出して、ラウンド終了のゴングを鳴らしてしまう。
2R。ここも乱打戦。中野はバッティングで目の上に傷を作りながらもコーナーへ詰めての猛攻でTKO寸前の攻勢。しかし高埜もロープへ詰めて大反撃。危ないシーン頻出の一進一退が果てなく続く。
3R。ラウンド開始早々から、やはり乱打戦。最初の打ち合いでイニシアティブを築いた中野が左カウンターで高埜を大きく弾き飛ばすと、西山主審はたまらずストップ。高埜側のセコンドはキャンバスを叩いて抗議したが、試合展開が「迫田×張飛」に近付きつつある中、形勢が大きく開いた所でストップを掛けるのは賢明。
心臓に悪い大乱打戦は、オープニングヒットでダウンを奪った中野が、そのまま主導権を握り続けて振り切った形。打つ以上に打たせる試合振りは大いに気掛かりだが、このまま行ける所まで行くしかないだろう。
高埜は痛烈なダウンを喫して大ダメージ、1Rから口を開けて苦しそうだった。今日は負けを知らない“負のキャリア”不足が響いた形。ある意味、新人王戦の優勝候補らしいダイナミックな負け方。