駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第3試合・Sフェザー級4回戦/●菊池幸三[守口東郷](判定0−3)清水和也[塚原京都]○

両者戦績は菊池1勝(0KO)2敗、清水1勝(1KO)1敗。菊池は昨年5月以来、1年2ヶ月ぶりの再起戦。清水は4月に新人王予選で敗退しており、こちらも再起戦。
1R。激しい乱打戦。共に守備意識低く、ヒットの応酬となる。ハンドスピードで勝る菊池がリードするが、清水もすぐさま反撃して食い下がる。ラウンド終盤に菊地はダウン気味のスリップもあり、効かされた印象が。
2R。このラウンドも激しいハイスコアの乱打戦。清水が打ち勝って菊池を後退させるも、その菊池もボディ連打や被弾をものともしない果敢な反撃で巻き返す。
3R。清水は右目尻、菊池は右目下を切って、両者大流血の凄惨な試合に。菊池がマウスピースを吐いて消耗激しい清水に連打を浴びせて効かせたものの、その直後に清水のカウンターも炸裂して、主導権は行ったり来たり。
4R。大流血戦が続く。体力切れの清水はクリンチに頼りがちで印象良くない。菊池は互角以上の形勢をキープしたまま打ち合いを乗り切った。
公式判定は坂本39-37、野田39-37、川上39-38の3−0で清水。駒木の採点は「A」38-38イーブン「B」39-38菊地優勢。菊池が優勢に立つ場面も多かったが、見栄えの悪い被弾がジャッジの嫌気を誘ったか。勝ち負けはどうあれ採点結果よりも競った内容。
ヒット数の非常に多い、大乱打・打撃戦。際どい内容になったが、試合前半をヒット数・ダメージ量で上回りポイントを獲り切った清水が粘りこんだ形。
菊池も大いに攻め、チャンスも作ったが、頭動かさないままストレートばかりを打つ不用意なスタイルは相手のカウンターで派手な被弾を招き、ジャッジの心証を損ねてしまった。ハンドスピードは非凡なのだが、それを活かし切れていない。地力は1勝3敗の選手とは思えない水準。