第４試合・Ｓフェザー級４回戦／○梅村元寿[ハラダ]（判定３−０）寺西和哉[陽光アダチ]●

両者戦績は梅村１勝(1KO)無敗２分、寺西未勝利３敗。梅村は昨年11月、今年４月と連続ドロー。しかし前回はダウンを奪いながらも負傷ドローという悲運の結末だった。
１Ｒ。寺西が足を使い、ヒット＆アウェイの形で手数攻め。梅村は受身になった上、狙いが雑でスピードでも劣勢。寺西はヘディングとクリンチが目立ち、乱暴な印象を与えるが、戦果だけなら互角以上。
２Ｒ。膠着気味。密着しながら互いに乱雑な手数を打ち合う。寺西の強引さが悪目立ちする内容で、やがてスタミナ切れで強引なクリンチが目立つ。ラフ過ぎる立ち回りにヘディングの減点１。これが逆に梅村の手数が見栄えする形になり、ポイントも流れたか。
３Ｒ。寺西はかなり強引なクリンチ攻め。梅村は腕をホールドされて攻め切れないが、時折カウンターを決める。完全に膠着した展開の中、寺西のネガティブな印象ばかりが目立つ。これはジャッジの心証は相当に悪そう。
４Ｒ。寺西はクリンチ→手数を出す→退避という強引な打ち逃げ戦法に出るが、梅村のカウンターも散発的にヒットする。ボクシングと言うより取っ組み合いに近い内容。
公式判定は野田40-35、宮崎40-35、坂本40-36の３−０で梅村。駒木の採点は「Ａ」39-36「Ｂ」39-38で梅村優勢。
梅村が相手のラフファイトに苦しみつつも攻める姿勢を損なわず、ポイントアウト。点差は開いたが、これは消極的なジャッジの支持を受けてのもので、あまり買い被れない。
寺西はヘディングとクリンチが多過ぎてボクシングになっていない。これでは何発パンチを与えてもポイントは貰えないだろう。次回は是非ともクリーンファイトで潔く！