駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第6試合・フェザー級契約ウェイト(56.0kg)6回戦/△安本祐太[尼崎亀谷](判定1−1)永田浩司[ウォズ]△

両者戦績は安本5勝(3KO)5敗2分、永田5勝(0KO)3敗2分。安本は昨年10月ドロー以来の復帰戦。永田は昨年の西日本新人王準Vだが、今年3月に再起失敗し、今回がリスタートの場。
1R。永田がミドルレンジから左右フック中心に手数先行。クリーンヒットこそ無いが数でリードする。安本はなかなか手が出なかったが、ラウンド終盤、にわかに猛反撃開始。カウンターをクリーンヒットしてグラつかせ、互角以上に持ち込む。
2R。永田はこのラウンドも先手でフック攻撃。力感はイマイチだがヒット多く、主導権は確保。安本は左のカウンター、右ストレート、フックで有効打を奪うが攻めが断続的で流れを掴み切れぬ感も。
3R。一進一退の打撃戦。永田が見栄えする大振りのフック連打で攻めるが、安本も右ショート、左ボディで効かせてパンチ力優位を見せ付ける。
4R。永田は足を使いジャブを突きつつ、右ストレート交えて手数、ヒット数でリードする。安本も鋭いショートで威力ある攻撃を見せるものの、受身の時間が長いか。
5R。永田がこのラウンドもリードジャブで手数を稼ぎ、主導権も窺う。だが安本もここは渋太く立ち回り、ラウンド終盤には圧力攻勢から右ボディストレートで効かせて逆転か。
6R。安本が先手。ラフな攻勢で圧力をかけつつ、フック中心の連打で攻める。永田もカウンターで有効打を連発し食い下がったが、ラウンド終盤に安本がラッシュを敢行して一歩リードか。
公式判定は野田58-57(安本支持)、宮崎58-57(永田支持)、原田57-57の三者三様ドロー。駒木の採点は「A」58-56安本優勢「B」58-58イーブン。
永田はアウトボクシング気味のジャブやカウンターなど新味を見せたが、パンチ力平凡な所は修正効かず、ポイントを取り損ねた形。
安本も右強打頼みの制約の強いファイトスタイルから脱却できずに主導権支配で見劣りする場面も。瞬間的なラッシュやハードパンチは力強いのだが、試合時間全体を掌握する術が欲しいところ。