駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

 ミドル級

決勝進出者&今期戦績

  • 下野喜道[ホワイトフォックス] 2勝(1KO)1敗 サウスポー
    • 西日本1回戦 VS小倉雅弘[神拳阪神]○(3R2分18秒負傷判定3−0/30-27.30-28.30-28)
    • 西日本準決勝 VS川波俊介[正拳]○(1R2分40秒KO)
  • 庄司卓司[大星森垣] 4勝(4KO)2敗 サウスポー
    • 西日本1回戦 シードのため不戦勝
    • 西日本準決勝 VS水山奉和[進光]○(1R1分36秒KO)

試合展望

ミドル級はエントリー5人中3人が未勝利という、関係者ならずとも頭の痛い水準に。しかも中日本・西部日本のエントリーが無く、これが西軍代表を決定するトーナメントになるというのだから参ってしまう。
まず未勝利3人のブロックから勝ち上がったのは下野。準決勝では相手がガードに頼り過ぎる所を咎める形で一方的な攻勢に立ち、右フック1発でしとめて失神KO。不完全燃焼で勝ちを拾った1回戦の不名誉を払拭した形となった。しかし、今年2月のデビュー戦で4勝選手に為す術無く敗れているだけに、今回一気の相手強化に対応出来るか、不安が先立つ。
エントリー時に唯一の3勝だった庄司は、緒戦で1戦1勝の水山を問題にせず96秒で粉砕。「先手必勝」を地で行くアグレッシブな戦い振りが特徴で、格下相手なら力任せに出て行って一気に試合を決めてしまう。4勝の全てが試合前半のKO勝ちという記録を見ても、その勢いの良さは明らかだ。ただ、ガードの低さと甘さが顕著で、自分の攻勢を食い止められたが最後、被弾に次ぐ被弾でズルズルと敗勢に引きずり込まれてしまう脆さもある。
この組み合わせも不確定要素が多く予想し辛いが、現時点では庄司の地力が一枚上で「庄司有利」という見解。下野は、試合開始早々から激しく襲い掛かって来る庄司を食い止めた上で、冷静に立ち回ってガードの低さを咎めなければならない。そのハードルは、今の彼にとっては決して低いものでは無いはずだ。