駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第2部第8試合・ミドル級6回戦/●岩尾剛[泉北](判定0−2)津田修吾[塚原京都]○

両者戦績は岩尾7勝(2KO)1敗2分、津田5勝(4KO)5敗。このカードは2度目の対戦で、前回は岩尾が勝利している。その岩尾は07年度の西日本ミドル級新人王だが、前回3月の試合は06年度新人王の福森智史[正拳]に敗れている。津田は昨年5月、今年2月と4回戦で連勝し、今回が初の6回戦。
1R。津田がロングレンジからジャブ中心に牽制も、手数少ない。岩尾はいつも通り慎重な立ち上がりで、クリンチ気味にロープへ詰めていって右ショート3発など。しかし全体的に見て静かな展開。
2R。津田が右アッパーで岩尾のガードをこじ開けるも、ややリズム悪く、岩尾のクリンチに絡め取られる。岩尾も打ち合いには応じるが、アグレッシブさに欠ける印象。
3R。津田の距離で推移。岩尾はジャブの当たらぬ距離で守勢に回って苦戦。津田もやや狙い過ぎの嫌いあって、攻撃も威力不足。ポイント争いはどうやら優勢だが……
4R。岩尾は圧力かけて距離を詰めるが、手足のキレ悪く、津田のアッパーを迎撃されて後手後手。津田が冷静に立ち回る中、岩尾の絶不調が目立つ。
5R。岩尾はこのラウンドもガードを固めて圧力攻勢。漸くアグレッシブさが出て来て、密着しつつのショートアッパーなど決めて手数、ヒット数でリード。津田の反撃も的確だが、ここは受身に回った。
6R。ショート〜クロスレンジに持ち込んだ岩尾だが、膠着気味の中で僅かな手数先手にとどまる。しかし津田も粘り強い立ち回りで、互角の形勢を手放さない。ラスト30秒、岩尾がラッシュ敢行し、有効打連発で追い上げ。
公式判定は福地58-57、宮崎58-57、北村58-58の2−0で津田。駒木の採点は「A」57-57「B」58-57津田優勢。
津田はリーチの差を活かして中盤戦で主導権を確保。攻めのリズムが悪く、明確なリードは奪えなかったが、際どくポイント争いで躱しきった。
岩尾は絶不調。5、6Rと圧力かけて挽回するも、動きのキレが悪かった。どうにも消極的で煮え切らない試合内容が続いている。