駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第4試合・バンタム級契約ウェイト(53.0kg)6回戦/○帝里木下[千里馬神戸](判定3−0)花木章年[大一スペースK]●

両者戦績はサウスポーの帝里が2勝(0KO)無敗、花木4勝(2KO)4敗1分。アマチュアで65勝という実績のある帝里は、5月、6月と連勝。ここでB級デビューの特権を行使して今回は6回戦での出場。花木は07年の中日本バンタム級新人王だが、9月の地区対抗戦に敗れ、今年2月の再起戦にも負けて連敗中。
1R。帝里は花木のジャブを捌きつつ、ヒット&アウェイで右フック中心にヒットを散発的に稼ぐ。花木はサウスポー相手に戸惑っているか、得意の右アッパーの距離にならず、左ジャブをコツコツと当てるのみで消極的な印象。
2R。ロングレンジ中心の攻防、。花木は自分の距離で時間を使う感じ。帝里が踏み込んで連打放った所へ花木のカウンターが掠めて、フラッシュダウン。ラウンド終盤、花木が踏み込んでアッパーを追撃するが、帝里の左も決まった。
3R。花木がロングレンジで主導権を窺う所へ、帝里が断続的にアタックする。左ストレート、フック中心の連打だが、ヒット少なく、花木も連打で撃退してほぼ五分の流れ。
4R。スピードで勝る帝里が出入りのボクシングで左フック中心にヒット連発。花木は捌きつつアッパー狙うが、帝里のボディワークに捌かれてヒットに乏しい。
5R。花木の懐に飛び込んだ帝里が左中心にアタック。右ジャブ、フックを交えた攻めで、ラウンド終盤にはワン・ツー・スリーを有効打するなどして優勢。花木はアッパー1〜2発ヒットも散発的で印象薄い。
6R。花木は誘いをかけてアッパーを迎撃する展開にしたいが、帝里は構わずヒット&アウェイからのロングストレートでヒット数リード。最後は花木が強引に仕掛けたが、これも空転して万事休す。
公式判定は宮崎58-55、野田58-55、半田58-56の3−0で帝里。駒木の採点は「A」58-55「B」58-56帝里優勢。
帝里は花木の距離に戸惑い、ダウンを喫する不運も有ったが、スピードの優位を活かして中盤以降はほぼリードする内容。やり辛い相手を前に会心の内容とは言えない勝利も、これも貴重な経験だろう。
花木はサウスポー相手になると得意のアッパーをなかなか打てず、更にスピードとボディワークで捌かれて空転続き。相性的な問題とサウスポー対策の不完全さで完敗。