第２試合・ライト級４回戦／●金本祥平[Ｇツダ]（判定１−２）有村純一[金沢]○

両者デビュー戦の組み合わせ。
１Ｒ。有村がアグレッシブに左右連打で手数攻勢。ハンドスピードは平凡だが迫力あり、パーリング中心の守備もマズマズ。金本はアウトボクシング主体。ガードは堅実だが攻めに迫力無く手数負け。目立った戦果はボディ１発のみ。
２Ｒ。このラウンドも有村が先手で攻めてリードを奪うが、金本もディフェンシブな立ち回りの中で反撃を決めて徐々に主導権を確保してゆく。ラウンド終盤には、やや威力には欠けるが金村のヒットが相次いだ。
３Ｒ。有村はラウンド開始直後こそ威勢良く攻めるが、すぐさま失速。金本の冷静な守備とジャブ、ストレート中心のアウトボクシングが機能する。共にパンチ力欠けてダメージは薄いが、有村の巻き返しも凌ぎ切って金村がポイント奪取か。
４Ｒ。有村がショートレンジでジャブ連打をヒットさせて主導権。ストレート、フック連打などまとめてリードする。金本もフック連打、ストレートで反撃するが迫力不足。有村がヒット数で上回り、ヤマ場も作って見せた。
公式判定は野田39-38、坂本39-38（以上、有村支持）、宮崎39-38（金本支持）のスプリットデシジョンで有村。駒木の採点は「Ａ」38-38イーブン「Ｂ」39-38有村優勢。
デビュー戦とは思えぬ、守備意識の高い両者。スピードやパンチ力は強調出来るモノが感じられず、キャリアある選手相手とは分が悪そうにも見えたが、ルーキー対決にしては見応えのある攻防だった。
有村は２〜３Ｒにスタミナ切れを起こし、体力面の不安を露呈したが、４Ｒには作戦を変えて何とか保たせた。金本はアウトボクシングにパワーとスピードを付加してゆきたい。現状では採点面で不遇を受けそう。