駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第3試合・バンタム級4回戦/○藤野正文[ウォズ](判定3−0)中谷聡一[ヨシヤマ]●

両者戦績は藤野が未勝利2敗、中谷2勝(1KO)2敗。藤野は昨年12月、今年8月と連敗中。中谷は7月に新人王戦敗退からの再起を飾っている。共に短いインターバルでの再起。
1R。藤野はいきなり強引にアタックし、クロスレンジから手数攻め。しかしホールディングやプッシングの多いラフファイトが採点にどう響くか? 中谷はラウンド中盤にロープへ詰めてラッシュするが、カウンター合戦で負けて被弾目立つ。
2R。藤野は相変わらず強引に攻めるが、中谷が迎撃で対応して五分以上の流れ。このラウンドは藤野の強引さが悪目立ちしている。共にオープンブロー多く、決手が不足。
3R。クロスレンジ乱打戦。中谷がボディに手数集めて先手。藤野も反則紛いのラフプレーを挟みつつ応戦するが分が悪いか。ラウンド終盤は泥仕合気味の中で藤野が若干巻き返して採点は微妙。
4R。膠着、泥仕合。藤野がボディ連打でリードするが中谷も粘り強く手数を出して粘りこみを図る。藤野は強打のヒットの大半がオープンブロー。形勢不明のラウンドがここでも続いた。
公式判定は川上40-36、半田39-38、原田39-38の3−0で藤野。駒木の採点は「A」38-38イーブン「B」40-38藤野優勢。
強引に圧力をかけ、手数とヒット数で上回った藤野が競り勝って待望の初勝利。しかし粗い部分が目立ち、完成度はまだまだという印象。ジャッジに嫌われそうなスタイルは何とか修正していきたい。
中谷は後手に回ってしまい苦しい内容、体格差で劣る分、強引に迫られる余地を与えてしまい、せっかくのテクニック優位を潰された。こちらもまだ攻守両面の粗さに改良の余地がある。