第７試合・フェザー級５回戦／▲中野利保[ウォズ]（判定１−１渡部勝者扱い）渡辺巧[中日]△

両者戦績はサウスポーの中野が４勝(2KO)１敗１分、中日本代表の渡辺が７勝(6KO)２敗。
１Ｒ。中野はロープを背とってカウンター狙い。渡辺は圧力かけつつ強引に打ち込んで先制。渡辺はガード低く、パンチは力任せだがパワフル。中野は１発有効打決めて意地見せるも、受身の時間が長い。
２Ｒ。同様の展開。両者手数少なく、渡辺はヘディング気味の突進から強打狙いに出るが、これは不発。しかし中野もジャブが少なく、主導権を握れずに守勢に回りがち。カウンターでヒットを稼いだ中野が五分以上の印象だが。
３Ｒ。手数少なくロースコア。中野がロープ背負いながらの立ち回りで主導権を確保。右でヒットも重ねるが、渡辺も強引に右で一撃。攻勢点もアピールしており、採点微妙なラウンドが続く。
４Ｒ。ラウンド前半は中野ペース。足を使いつつ効果的にポイントを奪うが、不用意に渡辺の右をもらい、ボディに追撃を喰らって効いてしまう。ここもお互いヒット数少なく接戦。
５Ｒ。ラウンド前半に渡辺がアタック敢行。ボディに右をクリーンヒット連発し中野を失速に追い込む。ラウンド後半からクロスレンジで中野も手数を集めるが、やや軽いか。ダメージブローで上回る渡辺がやや有利なラウンド。
公式判定は宮崎48-47（渡辺支持）、半田48-47（中野支持）、坂本48-48の三者三様ドロー。イーブンとした坂本副審の優勢点投票により、渡辺の勝者扱い。駒木の採点は「Ａ」48-47中野優勢「Ｂ」49-48渡辺優勢の“１人スプリット”。まさにクロスファイト。
渡辺は動き、手数とも少ないがハードパンチで鳴らす豪腕タイプ。ただ、体全体のパワーほどの攻撃力は感じず、大物感は？　といった感じ。今日は終盤戦で決めたボディブローが勝因か。
中野はアウトボクシングに活路を見出そうとしたが、攻勢点で不利か。また、４〜５Ｒにボディ打たれて失速したのを見咎められたかも知れない。地元という事を考えるとかなりシビアな判定である。