駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第2試合・バンタム級4回戦/○山川浩平[Gツダ](判定2−1)張本陽介[陽光アダチ]●

両者戦績は山川2勝(1KO)1敗1分、張本3勝(3KO)3敗。山川は6月、8月と連勝中。張本もデビューから3連敗の後、今年に入って3連勝と、好調な者同士の対戦となった。
1R。ミドル〜ショートレンジで断続的な打撃戦。張本はガード固めつつワン・ツー、アッパーなど打つが、ガード上下の隙突いて山川のボディが決まる。明確なヒットに乏しい山川だが手数は多い。
2R。このラウンドも同様の展開。距離とリズムが噛み合わないのか、手数の割にヒット数が少ない展開。張本が連打でヒット数小差リードだが、山川も堅実な攻守の中でボディを狙う。
3R。山川は圧力をかけようとするが、体格優位の張本を崩せず、迎撃浴びて逆に後退。ヒット数でも、張本がオープンブロー気味ながら小気味良く連打決めてリードを奪う。
4R。山川はアグレッシブに手数を出すが、張本は退かないでアッパー中心に迎撃。山川が手数で上回るが、ラウンド後半から張本がアッパー中心にヒットを稼ぎ、互角以上の内容に。
公式判定は宮崎39-37、松田39-38(以上、山川支持)、野田40-36(張本支持)の上下6点評価まっぷたつのスプリットで山川。駒木の採点は「A」39-37「B」40-38で張本優勢。いわゆる「手数」と「クリーンヒット」の比較で採点が割れた形だが、圧力の掛け合いでも負けていなかった張本が“アグレッシブ”要素で見劣ったとは思えない。変則的なファイトスタイルが嫌われたか?
山川はアグレッシブに手数を出すも、得意の右アッパー、フックがスウェーされて当たらない苦しい展開。分の悪い内容かと思われたが、主体的かつ積極的に攻めた攻勢点が評価されたか。
張本は迎撃中心にヒット数で上回るが、前述のように変則的なスタイルが嫌われたか厳しい採点で連勝ストップ。これで負けはちょっと気の毒。