駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第4試合・フェザー級契約ウェイト(56.5kg)6回戦/○田中翔途[大阪帝拳](4R1分44秒TKO)山口伸也[陽光アダチ]●

両者戦績は田中6勝(0KO)4敗1分、山口5勝(4KO)5敗。この試合は8/2からのダイレクトリマッチ。前回は田中が判定で制している。
1R。山口が先手。田中かは堅実なディフェンスで捌きつつ、反撃のチャンスを窺うが、迫力不足か。山口も明確なヒット乏しく、共に決定的なポイントを作れない。
2R。田中はガードを固めつつ、器用にボディワークも併用して山口の攻撃をほぼ不発に終わらせる。だが、田中は守勢の時間が長すぎて、自分の攻めをする時間が短い。散発的なヒットは奪う田中だが、ポイントを固めるには至らず。
3R。田中、ややアグレッシブになって手数でリードする展開。山口の懐に潜り込んでアッパー、ショートでヒット先行。だが山口もラウンド終盤にカウンターで反撃し劣勢を挽回する。
4R。乱打戦模様の中、田中は守備中心のスタイルが災いして一旦は後手に回ったが、アグレッシブに攻めて猛反撃。山口はここで体力切れしてグロッギー。勝負処と見た田中が、ノンストップのラッシュに出て一方的展開に持ち込み、TKOをもぎ取った。
田中は序盤戦に守備に頼りすぎて後手に回ったが、3Rあたりからアグレッシブに手数を増やし、高い精度でヒット数優勢に持ち込んだ。TKOとはいえ相手の体力切れに付け入る形で、まだまだ威力面には課題があるが、最後のまとめ方は見事。
山口は試合開始から勝負をかけて攻め続けたが、手数が明確なヒットに繋がらず、打ち合いも劣勢に推移する中でガス欠に。両者の間には埋まりそうで埋まらない実力差がありそうだ。