駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第1試合・Sフェザー級契約ウェイト(58.0kg)4回戦/○藤谷丈[尼崎](判定3−0)加治裕樹[尼崎亀谷]●

藤谷は未勝利1敗、加治はこれがデビュー戦。藤谷は9月にデビュー戦を迎えたが敗れている。
1R。加治はダッキング、パンチなど大きな動きで燃費の悪そうな印象。藤谷はクリンチして膠着に持ち込み、ショートで手数稼ぎ、終了ゴング前にはアッパーで有効打連発。
2R。加治は藤谷の拙守を突いて右ストレートでヒット先制。しかし藤谷はワン・ツー、フックから一気に畳み掛けてヒット・有効打連発。加治はガードを固めたまま棒立ちで良いように被弾してしまう。
3R。スタミナ切れた両者、膠着戦へ。藤谷が強引に押しこみながら手数出すが、加治の離れ際の右を度々食ってしまう。共に精度、威力とも平凡でKOの予感なし。
4R。クリンチの時間の方が長いような膠着戦。藤田には強引に圧力かけて手数でも先行するが、加治も右の狙いが渋太い。決め手に欠ける攻防続き、凡戦気味のラウンド。
公式判定は宮崎40-37、半田40-37、原田39-38の3−0で藤谷。駒木の採点は「A」39-37「B」40-38で藤谷優勢。
藤谷は1、2Rと相手の拙い動きに乗じてポイントを取り切ったが、3Rからは体力切れで凡戦に転落。攻守の粗さも以前と変わっておらず、初勝利は嬉しいが、課題もまだまだ多そうに見えた。試合後もこれを解消すべく練習を再開するも、怪我により引退を決断したそうだ。無念だろうが引退後の人生で頑張ってもらいたい。
加治は動きが大きい、上げているだけで役割を果たしていないガードなど、理に適っていない動きが気になるところ。このまま固まってしまうと、今後しんどい事になりそう。