駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第4試合・Sバンタム級6回戦/○白井康太[尼崎](判定2−1)岡田壮平[正拳]●

両者戦績は白井は3勝(2KO)3敗2分、岡田4勝(0KO)2敗1分。白井は9月に3勝目を挙げ、2つのドローも含めてB級昇格の資格を満たした。岡田は引き分け込みで4連勝していたが、B級昇格後は昨年10月と今年3月に敗れており、そろそろ正念場か。
1R。白井が圧力をかけ、岡田が迎撃の形で単発気味の打撃戦。ボディ中心にヒットを奪い合うが、共に不発弾多く散漫な印象も。白井の攻勢点優位がどこまで評価されたか?
2R。同様の展開。岡田はラウンドの序盤と終盤に右ストレート、左フックでクリーンヒットを奪うが、追撃した所で白井にカウンターされて一歩後退。ただ白井も強引過ぎるのが気掛かり。
3R。白井の圧力かけつつの左右ボディ攻勢が試合を主導。岡田は迎撃狙うが密着距離になるとやり辛そうで、後退するシーンが目立ち厳しいか。白井はボディに左右フックを愚直に打ち続けてどうやらポイント奪取。
4R。白井はこのラウンドも愚直な圧力・フック攻勢。岡田は時折カウンターを決めるが、容易に圧力をかけられ過ぎる。手数でも見劣り、後手に回った印象が。
5R。岡田はラウンド序盤に足を使ってヒット&アウェイ作戦に出るが、スタミナが既に切れており動きが止まってしまう。そこへ白井のアッパーなどが決まって更に原則。ラウンド後半からは白井の圧力攻勢が支配的に。
6R。同様の展開。手数で先行する白井に対してカウンターで明確なヒットを狙う岡田。白井のボディ中心の手数攻め、攻勢点狙いと、要所で決まる岡田のカウンター、どちらが評価されるか、またしても微妙。
公式判定は川上59-57、福地59-57(以上、白井支持)、原田59-56(岡田支持)のスプリットで白井。駒木の採点は「A」59-55「B」59-58で白井優勢。圧力・手数の白井と、カウンターをよく決めた岡田で採点の難しい局面が何度も有ったのは確か。
上下で5点と大きく分かれた採点ながら、白井が圧力・手数で攻め続けて判定勝ち。右に偏重した攻撃、スピード・精度不足の攻撃など課題も多い。6回戦で優位に戦うにはまだまだ鍛える所は多い。
岡田は右カウンターでクリーンヒットを奪ったシーンもあったが、その後が続かずにポイントを取り損ねた。6回戦に入ると全体的にパワー不足で、相手を楽々懐に入れてしまい苦手の接近戦に持ち込まれるなど、こちらも昇級の壁に苦しんでいるようだ。