駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第2試合・Sバンタム級契約ウェイト4回戦/●村木雅[西遠](3R0分59秒KO)高野誠三[明石]○

両者戦績は中日本から遠征の村木が2勝(1KO)1敗、高野2勝(1KO)1敗1分。村木は8月に初の敗戦を喫して、これが再起戦の形。高野は西日本新人王戦で決勝まで進出するも望み断たれ、こちらも今回が再起戦。
1R。高野はスウェー、ヘッドスリップ、ステップなどボディワークの練習をしているような立ち回りで、村木の右ストレート中心の攻撃を捌き、逆に右フック、ストレート、左右フックの迎撃でヒットを奪っては相手の攻撃圏外に対比する頭脳的な試合振り。ここは西日本新人王準Vの威厳と貫禄を見せつけた形。
2R。高野はブロッキングと打ち終わりのディフェンスを気にする素振りを見せ、このラウンドも実戦訓練の趣。余裕を見せ付けておいて、猛然とラッシュを敢行し、右ストレート、フック連打、左フックなどで圧倒してTKO寸前の場面を作る。ところが好事魔多し、村木がフックを放つと、これが逆転のノックダウンパンチとなって高野の方がピンチに。
3R。高野は落ち着いてペースを作り、主導権を引き寄せておいて、左フックをクリーンヒットさせてノックダウン。試合再開後にすかさずラッシュしてレフェリーストップをもぎ取った。
高野は新人王戦の激闘を潜って一皮剥けた印象。打ち終わりのディフェンスに若干の不安が残っているが、攻守の完成度は6回戦レベルでも上位。是非とも新人王戦に出て欲しかったが、裏街道から6回戦・8回戦を目指すようである。
村木は、有り体に言って相手が悪かったとしか言いようが無い。実力査定が難しい試合内容だったが、それでも4回戦レベルではそれほど拙い動きは無かった。中日本地区でなら4勝も現実的だろう。