駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第6試合・バンタム級8回戦/●ペットクロンパイ・ソーターンティップ[タイ国](2R2分48秒KO)帝里木下[千里馬神戸]○

ペットクロンパイは自称戦績15勝(4KO)18敗2分で、タイ国Sフライ級1位。国内王者の経験もある。今回15回目の日本遠征となるが、来日成績は1勝12敗1分と露骨なものである。今年11月には丸山大輔[筑豊]に判定負けしたばかり。西日本には07年11月の名城信男[六島]戦以来の登場である。
帝里は4勝(0KO)無敗のサウスポー。アマ時代に65勝を挙げ、国体出場の経験もある。B級ライセンスを取得した上での4回戦デビューで連勝、6回戦でも08年9月、11月とトントン拍子に連勝し、無傷でA級昇格を果たした。過去の対戦相手には07年中日本新人王・花木章年[大一スペースK]などがいる。
1R。ペットクロンパイはほぼ専守防衛。帝里がジャブとボディストレート中心の攻めでポイントアウトは楽々果たすが、攻めあぐみの印象も。ペットクロンパイも散発的にアタックを仕掛けてヒットあり。
2R。帝里がボディフックで先制、ペットクロンパイの強打狙いも慎重に捌く。ヒット数の少ない展開で凡戦ムード漂いかけた矢先、偶然のバッティングを受けたペットクロンパイが激痛で戦意喪失。棄権を申し出るもレフェリーに促され試合続行となったが、全くやる気を窺わせぬまま、帝里のラッシュをガードの上から浴びてイヤ倒れのダウン。これが3回繰り返されて自動的KOに。全くの消化不良。
帝里がA級緒戦を勝利で飾るも、タイ人のお粗末な失速で台無しに。試合が成立しているとも言い難く、これでは論評すら出来ない。これでは帝里も気の毒だ。