駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第8試合・Sフェザー級契約ウェイト(59.3kg)6回戦/●柳井育夫[大鵬](判定0−3)百木義文[江坂]○

両者戦績は柳井3勝(2KO)3敗3分、百木5勝(4KO)3敗。柳井は昨年9月に3勝目を挙げ、3つのドローを含めてB級昇格の資格を得た。かつて西日本新人王戦準Vの実績がある。百木は昨年4月に3年5か月振りの復帰を果たしたが敗れ、今回また10ヶ月開いての再起戦。
1R。両者荒っぽくフックの振るい合い。柳井はガードを固めて左右の強打狙い撃ちでヒット数有利。百木は強引に迫りつつ、こちらも強振で右をヒット。今日はサウスポースタイルからスイッチしながら戦っている。
2R。百木が強い圧力かけ、フック、アッパー攻勢。長身の相手を持て余す柳井は後手に回り、フックも湿りがち。百木が断続的に強振で手数とヒットを稼いでいく。
3R。百木はリング中央に位置して迎撃態勢。柳井が踏み込んでくるのに右カウンター。柳井も目には目をとスイッチで戦うなどペースチェンジを図るが、リーチの差もあって相撃ち気味の打ち合いで不利に。右ストレート→左フックは迫力あるが、これだけでは挽回できず。
4R。クロスレンジの打撃戦へ。共に右を起点に強振で一撃必殺を狙うが、不発も多く互角の攻防続く。柳井の右は振り抜いた豪快なパンチで見栄えするが、決定打に欠けた。
5R。百木の左右ボディ→右が先制打。柳井は効いたが、クリンチに巧く逃れた。ラウンド中盤から柳井も回復し、重いフック、アッパーで反撃。これに百木もアッパー、フックと対抗して五分以上の戦況をキープ。
6R。ロングレンジの右合戦で柳井が先制。百木はショートレンジで迎撃狙いに切り替えるも、柳井は右のクリーンヒット決めて百木を失速させる。食い下がる百木に終了ゴング前、右、左とフックを追加して判定に勝負を繋いだ。
公式判定は北村、野田、坂本の三者いずれも58-57で百木。駒木の採点は「A」57-57イーブン「B」59-57柳井優勢。両者見せ場を作りながらも、あと一歩の決め手を欠く接戦。柳井のダメージブローも見栄えしたが、公式判定では百木の右カウンターが評価された形。
右強打、ボディフックを互いに打ち合う打撃戦。決め手欠く内容で判定の難しい互角の試合展開だったが、百木が際どく競り勝った。柳井は狙いすぎと優勢に立ってからの詰めの甘さが響いた。共に6回戦相応の水準。