第７試合・ミドル級４回戦／○岩尾剛[泉北]（判定３−０）小倉雅弘[神拳阪神]●

４人参加（１人棄権）のミドル級トーナメントは、これがいきなりの準決勝。この試合の勝者が、先に不戦勝で決勝進出を決めている宮地慶一[Ｇツダ]と対戦する事になる。
両者戦績は、岩尾４勝(2KO)無敗１分、小倉は未勝利７敗２分。
１Ｒ。小倉は相変わらずの乱暴なフック一辺倒。スイング気味のボディ打ち中心に手数を稼いで時折ジャブも織り交ぜる。岩尾は小倉のパワーに圧されて戸惑い気味だったが、右ストレートなどで印象的なヒットも奪う。
２Ｒ。クリンチしつつ手数を振るう……といった感じの小倉に対し、岩尾は漸くタイミングと距離を合わせてジャブ、ストレートをビシビシ決めてゆく。このラウンドは大差優勢。
３Ｒ。小倉の突進やボディへの単発スイングを岩尾がなかなか捌けず、手数を返せない。それでもラウンド後半からショートアッパーなどで細かくヒットを奪い、どうにか格好は着けたが……
４Ｒ。小倉が主導する形で泥仕合に。岩尾は小倉を捌けず膠着にお付き合いしてしまう。コーナーに詰めて手数を放つシーンもあったが、ほぼ完全に塩漬けにされ、持ち前の技術を全く活かせずに終わった。
公式判定は野田40-36、宮崎40-36、北村40-37の３−０で岩尾。駒木の採点は「Ａ」40-36「Ｂ」40-38岩尾優勢。
岩尾が相手の圧力に苦しめられ、自分のボクシングが全く出来ない。昨年の西日本準決勝でサウスポー相手に完勝しているように、特にそれを不得手にしているとは思えないのだが……。ともかくも今日は西軍代表候補筆頭としては格下相手に落第点の内容。
小倉は彼なりに現時点での実力を出し切った形。優勝候補をプロテクトする意図がアリアリの採点傾向もあって完敗の形だが、今日の相手に曲がりなりにも４ラウンド渡り合えた事は収穫と言える。ここまで頑張っているのだから、相手を選んででも１勝してもらいたいのだが……