駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第1試合・ミニマム級5回戦/○田村健二[松田](判定2−1)奥貴士[大星森垣]●

中日本(3人参加)代表の田村は4勝(0KO)4敗1分。シード枠から決勝を判定勝ちして代表戦進出を決めた。西日本の奥は6勝(1KO)2敗のサウスポー。なお、このカードは今年3月にも行われており、その際は判定で奥が勝利している。
1R。奥はアグレッシブにジャブ、ストレートを小気味良く繰り出す。ヒットは少なく軽いが攻勢と主導権の確保に成功。田村は右ストレート、左ジャブをカウンターでヒット重ね“クリーンヒット”要素の優勢で食い下がる。
2R。激しい手数の応酬。田村がアグレッシブさを増して先手で攻勢。奥も反撃激しく互角の内容で推移したが、ラウンド終盤、田村が右ストレートを2発ヒットさせて小差抜き出たか。
3R。乱打戦が続く。ラウンド序盤、奥がカウンターに近い形でアッパー、フックのヒットを集めるが、田村も圧力増して右で攻める。その後、奥が要所で連打を固めて主導権確保をアピール。
4R。密着距離で乱打戦。田村は圧力を増してボディに手数集め、右ストレート有効打。奥はパワー負けして圧され気味。手数は返すが、田村のガードに阻まれて戦果は乏しい。
5R。田村の圧力に対し、奥は距離を開けてからのジャブで応戦。更には連打を集めて手数をアピールするが、パワー負けして劣勢に立つ時間が長い。ラウンド終盤、漸くヒット連発して見せ場を作ったが……
公式判定は坂本49-47、福地49-47(以上、田村支持)、宮崎48-47(奥支持)のスプリットで田村。駒木の採点は「A」48-47奥優勢「B」49-48田村優勢。
田村が体格差と固いガードを利して、相手の手数攻勢をヒットに繋げさせず、リベンジ達成。今日は要所で右ストレートが決まったのも良かった。
奥はアグレッシブさを出してフルラウンド奮闘したが、明確なヒットを奪えずにパワー負けする場面が目立った。今日の試合展開は、彼にとっては厳しい流れだったか。