駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第9試合・ウェルター級5回戦/○岳たかはし[新田](判定3−0)水本昌寛[井岡]●

東軍代表・岳は6勝(3KO)1敗1分。東日本決勝は1R負傷ドロー勝者扱い。内容的には劣勢とも取れる苦戦だったが、受傷を避けたのが奏功したか。西軍・西日本代表の水本は7勝(2KO)無敗。
1R。やや乱雑な手数合戦。技術面では水本がやや優勢だが、ラウンド後半から岳が手数豊富に反撃してヒットも浴びせて力任せに形勢挽回。
2R。岳が軽打中心に素軽く手数、ヒットで先行。水本はリズムを崩してしまい、自分の手数はまるで当たらなくなってしまった。
3R。水本は必死の攻撃もメクラ打ちになってしまい手数がヒットに繋がらない。岳は冷静に応戦してカウンターで軽打ながらヒット連発。
4R。水本は明らかにエキサイトし過ぎ。狙い打つ気の薄い強振ばかりではナックルが当たらず威力にも乏しい。互いにヒット数が少ないまま岳のペースのまま淡々の時間が過ぎる。
5R。岳が主導権と距離を支配して淡々とリードを確保する。打ち合いに出る水本だが、自分の距離の外で精度粗い強振を空振りしてばかり。
公式判定は浅尾50-45、浦谷50-46、福地49-47の3−0で岳。駒木の採点は「A」50-45「B」50-46で岳優勢。
試合をコントロールした岳が地力以上の完勝。相手の自滅にも助けられて5Rマイペースで押し切った。
水本はプロデビュー以来、初めての苦戦らしい苦戦に遭遇して自分を見失ったか。ただ振り回すだけのパンチでは全日本決勝は勝てない。