駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第10試合・ミドル級4回戦/○橋本平馬[三迫](4R1分33秒TKO)坂本一人[本田フィットネス]●

東軍代表・橋本は5勝(1KO)無敗1分。東日本決勝では、ガードを固めつつ強打、というオーソドックスなスタイルで、クセのキツい相手に無難な判定勝ちを収めた。西軍・西部日本代表の坂本は未勝利1敗1分でこの大舞台に進出して来た。
1R。坂本は元々下の階級の選手だけあってスピードでは優勢。橋本に攻撃の的を絞らせないが、その橋本も守備はガッチリ。打ち合いになると、ガードの低い坂本を咎める形でヒットを連発してゆく。坂本はもっとアグレッシブに泥仕合を仕掛けてゆきたいが。
2R。坂本が軽いフットワークでロングレンジをキープしてみると、橋本は金縛りにあったように動けない。坂本は2度ばかりジャブとストレートで橋本をコーナーに押しやり、奇跡とも言うべきポイント奪取を果たす。
3R。橋本はアグレッシブに出てクロスレンジへ。こうなると一方的展開になり、次々とクリーンヒットが炸裂して坂本はグロッギーに。必死のクリンチワークで時間切れを狙う坂本だが、橋本はラウンド終盤に猛烈な攻勢でTKO寸前に追い込んだ。
4R。坂本は既に疲労困憊。力の入らない体を前に預けるように膠着戦を狙うが、橋本は手堅くボディへ手数・ヒットを集める。最後は福地レフェリーが「もはやこれまで」と試合を止めて坂本を救った。
橋本は随分と手こずったが、最後は実力通りのTKO勝ち。ただ、この堅実に過ぎるファイトスタイルは、上のクラスに昇格してからは逆にマイナスでは?
坂本は2Rに西軍ファンに一瞬夢を見させる大健闘も、3Rに猛攻を浴びてからは立っているだけで精一杯だった。