駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第4試合・バンタム級4回戦/○大前健太[クラトキ](判定2−1)宮崎隆司[姫路木下]●

両者戦績は大前2勝(1KO)2敗2分でサウスポー、宮崎3勝(1KO)2敗。大前はシード、宮崎は3/16に1回戦を判定勝ちしている。
1R。大前はいつになくアグレッシブな攻勢。攻防分離の傾向も改善されつつある模様。密着しても宮崎より先に連打を放って主導権も。宮崎はサウスポー苦手か、いつもの手数攻めが影を潜めている。それでもラウンド終盤に右ストレート3発で大前をグラつかせて形勢挽回。
2R。密着距離での乱打戦。大前が体を預けつつ上下に手数放って“アグレッシブ”要素の優位を確保。宮崎は右ストレートの距離が合わず、起点を作れない。
3R。同様の展開。大前が勢い良く攻めて右アッパー有効打。それでも宮崎はラウンド中盤からは互角に立ち回って右アッパーで反撃。大前の勢いの良さが見栄えするが、このラウンドは優劣微妙。
4R。このラウンドも乱打戦。激しい手数の応酬だが、決定打無く数の争いになる。大前の圧力強いが、過ぎたるは及ばざるが如しで乱暴な突進になったかも。宮崎も粘って手数を出し続けて食い下がった。
公式判定は半田39-37、原田39-38(以上、大前支持)、宮崎39-38(宮崎支持)のスプリットで大前。駒木の採点は「A」39-37大前優勢「B」39-39イーブン。
大前が相手の懐に潜り込み、積極的に手数を出し続けて相手の持ち味を潰し、優勝候補狩りに成功。今日は作戦勝ちとスタミナの勝利。これまで同様、試合の度に徐々に進歩しているのが見て取れる。
宮崎は対サウスポー戦を甘く見ていたか、対策不足の気配がありあり。ロングレンジからの強打がまるで当たらず、得意の密着手数攻勢を逆にやられて競り負け。姫路から和歌山まで遠路はるばる来てこれでは、実に悔しい負け方だろう。