駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

第2部第7試合・Sフェザー級4回戦/○福岡孝太[明石](判定3−0)南勝太[高砂]●

両者戦績は福岡3勝(3KO)無敗のサウスポー、南4勝(1KO)2敗。
1R。南は足使って手数出しつつ、福岡の射程圏外をサークリング。ヒット数でもリードしたが、福岡はチャンスをジックリと窺って、ラウンド終了直前に左ショートから右に繋げてクリーンヒット炸裂。2分55秒間の劣勢をアッサリと巻き返した。
2R。南は距離を意識して、福岡の持ち味を殺す作戦。手数、カウンターで戦果を挙げてはクリンチで捌いて自分だけが攻めている形を作る。福岡はデビュー以来最もやり難いラウンドか。
3R。福岡は、南がクリンチしに飛び込む直前のタイミングで迎撃してヒットを稼ぐ作戦。南は相変わらず命中率の低い攻撃で、ヒット数争いでは競り負けてしまう。福岡はこのラウンドでも終了ゴング直前に左ストレートをクリーンヒットさせて大ダメージを与える。
4R。福岡の右ショート、アッパー、左ストレートが次々と突き刺さって終始優勢。南の抵抗も空しく、攻撃精度の差がヒット数の差に現れた。
公式判定は半田40-36、原田39-37、宮崎39-38の3−0で福岡。駒木の採点は「A」「B」いずれも39-37で福岡優勢。
福岡は劣勢の時間が長かったが、1・3Rでノックダウン寸前のクリーンヒットを決め、他のラウンドでも戦術面に工夫を見せて成長している様を見せ付けた。西日本の決勝進出者に相応しい内容。
南はアウトボクシング気味に慎重な攻めを見せ、2Rにはクリンチワークで作戦勝ちしたが、打ち合いに持ち込まれては分が悪かった。アグレッシブさを相殺する精度難を一刻も早く解消したいところだが。