駒木ハヤトの西日本ボクシングレポートアーカイブ

かつて京阪神地区のボクシング会場に通い詰め、レポートを記した男ありけり。はてなダイアリーから記事をインポートしたものの、ブログ化して格段に読み難くなってしまいました。

2008-07-20から1日間の記事一覧

興行全体の総括

試合のレベルは(当たり前の話だが)各階級のエントリー人数に比例していたという印象。準決勝スタートの選手がいる階級などでは、1回戦レベルの試合もあって、白熱した試合を期待するファンから溜息が聞こえそうな凡戦もチラホラ。 第1部はSバンタム級佐…

Sライト級/○瀧波大佑[千里馬神戸](神野棄権のため不戦勝)神野桐玄[六島]●

第2部第8試合・ライト級4回戦/●歳岡啓輔[正拳](1R0分37秒KO)人見真太郎[大鵬]○

両者戦績は歳岡2勝(0KO)無敗、人見2勝(1KO)3敗。 1R。しばらく様子見気味の牽制が続いたが、唐突に人見の右ストレートが決まってノックダウン。歳岡は効かされながらも何とか立ち上がり、続行となるが、不用意に前進するのを完全に読み切っていた人見が…

第2部第7試合・Sフェザー級4回戦/○福岡孝太[明石](判定3−0)南勝太[高砂]●

両者戦績は福岡3勝(3KO)無敗のサウスポー、南4勝(1KO)2敗。 1R。南は足使って手数出しつつ、福岡の射程圏外をサークリング。ヒット数でもリードしたが、福岡はチャンスをジックリと窺って、ラウンド終了直前に左ショートから右に繋げてクリーンヒット炸…

第2部第6試合・フェザー級4回戦/●北田竜統[JM加古川](4R0分26秒負傷判定1−2)大堀晃司[井岡]○

両者戦績は、北田は4勝(2KO)3敗のサウスポー、大堀は4勝(3KO)1敗。 1R。大堀はアグレッシブに出て先手。しかし北田も打ち合いでは互角以上。しかし「ブレイク」後に左でダウンさせる反則打で減点1の勇み足。その後も一進一退の攻防だが、大堀は左を喰…

第2部第5試合・Sバンタム級4回戦/●棚橋直樹[Gツダ](判定0−3)菊地永太[真正]○

両者戦績は棚橋3勝(2KO)2敗、菊地4勝(1KO)1敗2分。 1R。棚橋が先手必勝、ボディワークとガードを併用したディフェンスで強行突破し、右ストレートを度々ヒット。だが菊地も致命傷避けつつ懸命に手数を返す。レベルの高い内容。 2R。このラウンドも…

第2部第4試合・バンタム級4回戦/○高野誠三[明石](判定3−0)稲上聖真[ウォズ]●

両者戦績は高野1勝(1KO)無敗1分、稲上4勝(1KO)2敗1分でサウスポー。 1R。稲上は変則スタイルで主導権。よく動いて高野のペースを崩しつつ、左ストレートを有効打して顔面を跳ね飛ばす。高野は得意のパターンに持ち込めずハンドスピードも空回り。 2…

第2部第3試合・Sフライ級4回戦/○山崎浩一[明石](判定2−1)内藤昭[大鵬]●

サウスポー同士の対戦。両者戦績は山崎1勝(1KO)1敗1無効試合、内藤2勝(1KO)1敗。 1R。山崎はスピード活かし、アウトボックス気味に手数攻めするが精度今一つ。内藤はラウンド中盤からダッキングとガードで捌いては、山崎のガード空いたところへ上下に…

第2部第2試合・フライ級4回戦/△加藤毅[ヨシヤマ](判定1−0加藤勝者扱い)樋口裕二郎[金沢]▲

両者戦績は加藤6勝(1KO)2敗1分、樋口2勝(0KO)1敗。 1R。樋口がロングレンジで主導権確保。ガード中心のディフェンスにタイミングの良いジャブ、ストレート、アッパーでヒット数小差リード。加藤もパワー乗った右で攻めるが、やや劣勢。 2R、加藤が…

第2部第1試合・Lフライ級4回戦/●西村崇[ヨシヤマ](判定0−3)大西一生[姫路木下]○

両者戦績は西村3勝(1KO)3敗、大西1勝(0KO)1敗でサウスポー。 1R。中間距離でお見合いが長い慎重な立ち上がり。西村の連打に対し、大西がステップでいなし、すぐさま連打を返して手数リード。手足のスピードでも上回って主導権も大西。西村は空振りが多…

第1部第11試合・ミドル級4回戦/●川浪俊介[正拳](1R2分40秒TKO)下野喜道[ホワイトフォックス]○

両者戦績は川浪が未勝利1敗、下野1勝(0KO)1敗のサウスポー。 1R。ラウンド前半は様子見中心の強打戦。そこから下野が川浪のガードに頼りがちなところを突いて攻勢に出る。川浪は1度このラッシュを防ぐが、2度目の攻撃で敢え無く右フックを浴びてバッ…

第1部第10試合・Sライト級4回戦/○松本泰知[仲里ATSUMI](判定3−0)田中敦朗[塚原京都]●

両者戦績は松本1勝(0KO)2敗1分でサウスポー、田中2勝(1KO)4敗。 1R。田中はスピード感無く、テレフォン気味のパンチを躱されては松本の右フックを浴びる散々な内容。スピード、主導権で大差リードの松本は余裕十分のアウトボクシング。 2R。スピー…

第1部第9試合・ライト級4回戦/○柳瀬達也[エディ](判定3−0)塚元斗夢[六島]●

両者戦績は柳瀬1勝(0KO)無敗のサウスポー、塚元2勝(0KO)1敗1分。 1R。両者勝ち気に強打中心。カウンター狙いの塚元だが、柳瀬の左ストレートが良い。レフェリーがブレイクしに入った際のパンチで柳瀬がダウンを奪う微妙なシーンも有ったが、判定はスリ…

第1部第8試合・Sフェザー級4回戦/●渡部“伊予守”雅之[金沢](判定0−2)吉野典秀[進光]○

両者戦績は渡部2勝(1KO)2敗でサウスポー、吉野3勝(0KO)無敗1分。 1R。渡部は果敢に仕掛けてゆくが、吉野のスピードが一枚上。だが吉野は守勢に回ってしまい、反転攻勢に出たラウンド終盤を除いて手数がなかなか出なかった。ヒット数に乏しい展開の中で…

第1部第7試合・フェザー級4回戦/○中野利保[ウォズ](判定2−0)川島潤也[金沢]●

両者戦績は中野3勝(2KO)1敗のサウスポー、川島6勝(2KO)1敗。 1R。やや膠着気味。中野が圧力かけ、ガード上ながら強打を打ち込んで手数でリード。だが川島は被弾を防ぎつつボディ打ちで抵抗する。両者明確なヒット無く互角も、攻勢点で中野か。 2R。…

第1部第6試合・Sバンタム級4回戦/○佐藤裕樹[ハラダ](判定3−0)河本貴至[井岡]●

両者戦績は佐藤5勝(1KO)4敗4分、河本3勝(3KO)無敗。 1R。佐藤はヘッドスリップ中心のディフェンスをやりながら前進。上下へ精度の高い連打を散らして圧倒的にリード。河本は自分が攻めた途端に左フックを逆に浴びる流れで苦しい。 2R。このラウンド…

第1部第5試合・バンタム級4回戦/○大前健太[クラトキ](判定3−0)中岡雅司[大星森垣]●

両者戦績は大前3勝(1KO)1敗2分のサウスポー、中岡2勝(2KO)2敗。 1R。中岡が圧力をかけ、これを大前が手数出しつつ捌く展開。共に守備を意識しておりヒット数の少ない展開。大前が軽打でジャブを伸ばすが、中岡もストレート系中心に手数で互角に対抗し…

第1部第4試合・フライ級4回戦/○中村優一[正拳](3R1分23秒KO)甲斐巧真[泉北]●

両者戦績は中村4勝(3KO)1敗1分、甲斐2勝(1KO)1敗1無効試合。 1R。中村はステップ、ダッキングの使い方に長足の進歩。互いにワン・ツーをステップバックで捌く展開の中、スピード上位で主導権を引き寄せた中村がラウンド終盤にヒット数リードを勝ち取…

第1部第3試合・Lフライ級4回戦/○小金丸憲友[進光](2R2分50秒KO)霜尾順也[塚原京都]●

両者戦績は小金丸2勝(2KO)3敗1分、霜尾3勝(3KO)1敗。 1R。霜尾はこの日もアグレッシブに強打攻勢。守備も意識しつつのオーソドックスなスタイル。小金丸は守備中心に立ち回って我慢のボクシング。ラウンド終盤、失速した霜尾に連打を決め、更には左カ…

第1部第2試合・ウェルター級4回戦/●山口晃生[倉敷守安](判定0−3)小林勇介[仲里ATSUMI]○

両者戦績は山口2勝(1KO)無敗1分、小林1勝(1KO)無敗。 1R。両者手数少なく守備中心で牽制の時間が長い。小林が僅かに左ジャブ中心に手数で勝るも、山口はクロスレンジに潜り込んでクリンチ気味ながら抵抗する。 2R。膠着気味のダルな内容。しかし山口…

第1部第1試合・ウェルター級4回戦/○川口将也[尼崎亀谷](4R1分00秒TKO)武田裕平[川田]●

両者戦績は川口1勝(1KO)無敗、武田1勝(1KO)2敗。 1R。両者スピード感今一つだが、相対的にやや速い武田が右ストレート、フック、左フック、アッパーでヒット多数。川口はガードを固めるも守備甘く、パンチの精度も粗いが、1発の威力差は格段に上で、数…

概要及び雑感

今期の新人王戦線もいよいよ佳境。西日本準決勝の集中開催日を迎えた。例年決勝に勝るとも劣らない好カードが続出するマニア注目の興行であるのだが、今年はエントリー人数減の煽りを喰って平均的なレベルも伸び悩み気味。他地区代表との激突を前に、期待と…